卒業生の声

難病(混合性結合組織病)のBさんの就職事例

「障害者手帳がなくたって、あなたを採用したい」

難病(混合性結合組織病)Bさん(20代)
通所コース
難病コース
通所期間
1年2か月
就職先
アパレル企業
決定職種
事務職(営業事務)

「難病専門」のコースがあるので、atGPジョブトレへの通所を決めました!

atGPジョブトレ(難病コース)に通う前までの経緯を教えてください。

大学3年時に発病し、4年時の7月に入院して病名が診断されました。
病気自体は軽度で入院も短期間だったのですが、とにかく疲労感と倦怠感が強く、退院後に就職活動は続けられませんでした。

なんとか大学は卒業したものの疲労感と倦怠感は改善せず、卒業後2年半ほどは自宅療養でほぼ寝たきりのような生活を送っていました。

atGPジョブトレ(難病コース)を選んだ理由を教えてください。

「難病 就職」で検索したときにatGPジョブトレを紹介しているブログがヒットし興味を覚えました。

発病時よりは体力が回復してきたとはいえ、自力で一般就職を目指した就職活動ができるとは思ってはおらず、なにかしらの支援サービスを利用したいと思っていました。
障害者就労継続支援A型事業所に通所していた友人がいたため、通所を決めるにあたって相談に乗ってもらいました。
その友人は、身体や精神などさまざまな障害のある方が所属している事業所に通所していました。

atGPジョブトレは日本初の難病の人に特化した就労移行ということで専門的に就職活動の支援をして頂けること、同じ難病の方ばかりが利用者であることに魅力を感じ、まずは見学に行き、通所を決めました。

atGPジョブトレ(難病コース)のここが良かったというところを教えてください。

模擬職場トレーニングでは、さまざまな事務職向けのプログラムが用意されていました。
本番さながらの課題をしながら、職場の上司を模した上司役のスタッフの方にホウレンソウをすることで、わからないことを質問できるようになりました。

PCは学生時代のレポート作成程度でしか使ったことがなく、苦手意識が強かったのですが、やっていくうちにスキルが身についてきていることが実感できました。
最初から比較すると、PCでできることがどんどん増えていき、資料作成も完成度が高まっていきました。

また通所前は自分の病気を人に説明する機会はほとんどなく、説明の際にどうしても専門的な用語を使ってしまいがちでしたが、症状理解研修を通してどうすれば持病を人に分かりやすく説明できるか学ぶことができました。

企業実習では、慣れた事業所に通うのと、企業様に出向いて実習をするのは、違うものだと感じました。
知らない人や知らない場所に行くのは想像以上に疲れが出ることもわかりました。

私の場合は身体の痛みも出たりしたのですが、早めに頓服薬を飲むなど、対処方法が取れるようになりました。

atGPジョブトレ(難病コース)でのトレーニングが就職後も役立っています!

今の会社に就職を決めた決め手を教えてください。

事業所見学会に来てくださっていて、発表後に声をかけていただいたのがきっかけです。
その際には、「障害者手帳がありません」ということをお伝えしたのですが、「それでも良い」と言ってくださって、嬉しかったですし、このチャンスを逃すわけにはいかないと思いました。

見学会の後に職場に見学をさせていただいたのですが、会社が取り扱っている自社商品を見せていただいて、とても好きだなと思いました。
ものづくりに興味があった事、商品のある会社の方が自分の中で働くイメージがしやすかったのもあります。

就職活動をした9か月間をふりかえると、立ち続けることが難しいので、デスクワークがいいなとは思ってはいましたが、仕事で何がしたいかがわからなかったので業種は絞りませんでした。

障害者手帳が取得できなかったので、障害者でもなく、健常者でもない、新卒でもなければ、中途採用のようにスキルもない。
どっちつかずの自分は最初どのように就職活動をしていけばいいのかわかりませんでした。

クローズで(病気をふせて)就職活動をする場合には、就職していない期間=療養をしていた期間の空白をきちんと説明するのが難しいだろうなとも感じていて、また体調管理の面から病気について企業様に知っていてほしいという気持ちから、オープンで(病気を開示して)就職したいということにはこだわっていました。

もちろん、障害者手帳があればなと思うことは何度もありました。
他の難病の方のことを思うと、難病でも障害者雇用のようなものができたら選択肢が広がると思います。
なお配慮事項では、通院に平日の休みが必要なこと、立ち仕事が難しい事、重いものは持てないことなどを伝えていました。

現在の担当業務・仕事内容について教えてください。

営業事務として、卸の商品の倉庫への出荷指示、在庫の確認などを行っています。

職場の雰囲気はどのような雰囲気ですか。

子育て世代の先輩が多いです。
スポーツやアウトドアが趣味の方が多い印象です。
私は人見知りなのですが先輩や上司が優しく気さくに声をかけてくださるのでとてもありがたく感じています。

入社後の体調はいかがですか、体調管理で工夫していることはありますか。

家に帰ると疲れてすぐに休んでしまうことが多いです。
家族に支えてもらって何とかなっていますが、徐々に体力をつけ家事など家でもできることを増やしていきたいです。

体調管理に関しては、なるべく早く寝るようにしていることと、毎朝10~20分ラジオ体操やストレッチをするように心がけています。
もともと寝たきりの時もあったので、何事も長く続けるとここまで動けるようになるのだと感じています。
体操は習慣になるまではカードを作ってスタンプを押すなどして、自分を楽しませる工夫、続ける工夫をしていました。

今は週に3日在宅勤務を利用しています。
それは私だけでなく、全社員が使える制度で、チームでシフト制にしています。

業務を行う際に気を付けていること、atGPジョブトレ(難病コース)のトレーニングが役だったことを教えてください。

私がミスをすると営業担当者や倉庫だけではなく得意先にも迷惑を掛けてしまうのでとにかくミスがないように気を付けています。
分からないことや気になったことはすぐに先輩や担当者に確認する、自分でマニュアルを作って習ったことはすぐに覚えられるようにしています。

atGPジョブトレのプログラムで分からないことはすぐに聞くことが徹底されていたので、人に質問することへの苦手意識がなくなってよかったです。

また自分の特性として、集中して1つの仕事を続けることが得意であるということがわかったのも発見でした。

今後の目標と、このページをご覧になっている方へのアドバイスをお願いします!

今後の目標についてお聞かせください。

まずは担当業務の仕事をしっかり覚えたいです。

皆さんへのアドバイスをお願いします。

難病の場合、病気をオープンにするかクローズにするか難しい問題だとは思いますが、私はオープンで就職ができて本当に良かったと思います。
オープンにすることで、自分の病気について職場に知っていてもらう安心感があります。

atGPジョブトレで他の利用者の方が「無理はしてもいいけど無茶はしちゃだめ」とおっしゃっていたのが心に残っています。

無茶というのは、自分でもそれが体調的に難しいというのがわかっていながら、まだできる、まだいけると思ってやってしまうこと。
無理というのは、自分で体調を把握しながら、ちょっと頑張ってみようというチャレンジをする、という違いで捉えています。

実際には、無理と無茶は実際に動いてみないとわからないもので、自分で学んでいくことだと思います。
私は自分の限界が分からず、バテてしまうことがあるので、今の職場では周囲の方に病気のことを分かってもらえるだけでとても安心感がありました。
無茶をして体を壊しては本末転倒なので自分の無理のレベル無茶のレベルを考えながらできる仕事を探せていければいいのではと思います。

Bさんありがとうございました!ますますのご活躍をお祈りしています!

難病コースの事業所はこちら

atGPジョブトレお茶の水(旧リドアーズ・ベネファイ)

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