資格があると就職や転職に有利になる?障害者の就職や転職に向いている資格とは
更新日:2023年03月10日
就職や転職をする際に、所有している資格があると志望企業で働く際にどのようなスキルが発揮できるか企業側にもストレートに伝わりやすくなります。 就職や転職を考えている皆さんの中には、すでに資格を持っている方や、就職や転職に備えて資格の取得を考えている方も少なくないでしょう。 ここでは、障害者が就職や転職をする際に資格を持っていると有利になる理由や、所得しておくと有利になる資格を職種別に解説していきます。
目次
資格を取得することのメリットとその選び方
障害を抱える方が就職や転職をする場合に履歴書を提出することがほとんどですが、その履歴書には自身が持っている資格を記述する欄があります。
取得した資格を記載することで、企業側に自分が職場でどのような形で貢献できるかを具体的にアピールすることができます。
企業側は障害の有無を問わず応募してくる人のスキルを正確に把握することが困難であるため、資格を取得していることで自分が志望企業にどのように貢献できるかといったことについて具体的なアピールを行うことができます。
また、面接の際に「○○ができます」と口頭で伝えるよりも取得している資格を伝えることで、自分のスキルを明確に面接官に伝えることができ、強く自分の能力をアピールすることができます。
これから資格取得を考えている方は、自分が目指す職種に関連した資格を取得することで、就職や転職を有利に進められる可能性が高くなります。
職種別・業界別のおすすめ資格とは
就職や転職を考えている場合、取得している資格が希望の職種や業界で役に立つ物であれば、採用担当者に対する強いアピール材料となるでしょう。
また、これから資格の取得をしようと考えている方は、志望している職種や業界に関連の深い資格を取得することで、就職や転職を有利に進めることができます。
ここでは、職種や業界別に取得しておくと役に立つ資格について解説していきます。
事務職
・MOS
MOSとはMicrosoft社製のofficeソフトであるWordやExcelなどの使用スキルの証明となる資格で、国際資格であり、正式名称はマイクロソフトオフィススペシャリストと言います。
世界的な企業であるMicrosoft社の認定資格であるため、パソコンのスキルを証明する資格の中でも人気があり、業務でWordやExcelを使用する場合には必須の資格といえるでしょう。
・日商簿記検定
簿記とは、企業の規模の大小や業種・業態を問わず、日々の経営活動を記録・計算・整理して経営成績と財政状況を明らかにする技能で、このような簿記に関する技術と知識を持っていることを証明する資格が日商簿記検定です。
日商簿記検定には一級から三級までがあり、級ごとに難易度が異なります。
・TOEIC
TOEICとは、TOEIC Listening &Reading Testのことで、ビジネスの場や日常生活の会話や文章でのやり取りといった英語能力を測るためのテストです。
TOEICの受験者数は日本が最も多く、学生の就職活動や社会人のキャリアアップ、海外赴任などさまざまなシーンでTOEICのスコアが英語力の目安とされます。
・秘書技能検定
秘書技能検定とは、秘書業務に関する知識やスキルを問う検定試験のことです。
秘書検定と呼ばれることもあり、バックオフィス系の有用な資格のひとつとされています。
秘書技能検定によって得られるスキルには、社会人としての一般常識、ビジネスマナーや話し方のスキル、秘書業務に必要な経営管理に必要な知識、サポート業務で求められるスキル、秘書の職務を請け負う上で必要な資質や心構えです。
・ビジネス文書検定
ビジネス文書検定とは、ビジネスの世界にある一定の表現や定型句などの決まったいい回しを巧みに操るビジネスシーンでの文書作成に長けた人材育成のために始まった資格です。
ビジネスシーンで常識とされている表現や文章マナーを理解することで、高い評価を得ることができます。
・日商PC検定
日商PC検定とは、パソコンなどのIT機器を活用するための知識やスキルを評価するための民間の資格です。
日商PC検定は、日本商工会議所が主催しています。
IT業界
・ITパスポート
ITパスポートとは、IT社会で働く上で必要となるITに関する基礎知識を有していることを証明する国家資格です。
ITパスを取得することで、ITに関する知識だけではなく企業活動や経営戦略、会計や法務など、ITを活用する上で前提となる幅広い知識をバランスよく習得することができます。
・基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とは、システムエンジニアやプログラマーなどITエンジニアが共通して理解しておくべき基本的な知識を体系的に習得していることを証明することができる資格であるため、IT業界で働いている方やこれからIT業界で働きたいと考えている方に向いている資格です。
・ネットワークスペシャリスト(エンジニア向け)
ネットワークスペシャリストとは、ネットワークの固有技術からサービス動向まで幅広く精通していて、目的に合った大規模かつ堅牢なネットワークシステムを構築し運用できるネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指す方に最適な資格です。
・データベーススペシャリスト(エンジニア向け)
データベーススペシャリストとは、IPA(情報処理推進機構)が行っている情報処理技術者試験のひとつで、データベースの専門知識が問われる国家資格です。
データベース管理者やインフラエンジニア、アプリケーション開発者、及びそれらを目指している人におすすめの資格です。
・エンベデッドシステムスペシャリスト(エンジニア向け)
エンベデッドシステムスペシャリストとは、私たちが日常で利用する車や家電などのあらゆる機器に組み込まれているシステムの専門家であり、「ES」とも呼ばれます。
エンベデッドシステムスペシャリストはシステムエンジニアの一種ですが、その中でも広範囲の専門知識と発想力、プロジェクトチームを管理する能力が求められます。
医療・福祉業界
・社会福祉士
社会福祉士とは、身体の障害や環境上の理由から日常生活を送る上で支障がある方の相談に乗り、快適な生活が送れるようアドバイスをしたり、福祉サービスを提供したりするための専門的な知識と技術を有する人に認められた国家資格です。無資格でもこのような仕事を行うことは可能ですが、資格を取得することで社会から信頼を得られるでしょう。
・精神保健福祉士
精神保健福祉士とは、精神面に障害がある方を対象に生活面での支援を行う人のことを言います。
さまざまな理由から精神に障害を抱えるようになった人がいるため、精神保健福祉士の仕事は多岐に渡りますが、基本的には精神障害者が社会とつながりを持てるように導く役割を担います。
・臨床発達心理士
臨床発達心理士とは、発達をめぐる問題を査定し大人から子どもまで生涯に渡り具体的な支援を行います。
受験資格は厳しく、大学院修了または大学卒業と実務経験が必要になります。
・公認心理士
公認心理士とは、福祉や教育、保健医療やその他の分野において心理学に関する技術と専門的知識を持ってアドバイスや指導、援助、分析を行う人のことを言います。
公認心理士はまだ新しい資格なので、今後どのように展開していくかは予測が難しいのですが、大学院や企業などで専門的な活動を行っていく可能性もあります。
・児童指導員
児童指導員とは、障害がある子どもたちの生活のサポートや、児童福祉施設で支援が必要な子どもに対して社会で暮らしていくための訓練を実施する仕事を行います。
子どもが将来自立した生活を送ることができるように成長を助け、社会に順応できるような環境づくりを行う役割を担っています。
・産業カウンセラー
産業カウンセラーとは、職場で働く人のストレスを早期に発見し、可能な範囲で対策を立てるなどのストレスコントロールの援助を行う仕事です。
心理学的手法を用いて、主に社会で働く人とその組織を支えるメンタルヘルスの専門家です。
資格取得を支援してくれる機関にはどのようなものがある?
障害者の資格取得を支援してくれる機関は、障害者職業能力開発校と就労移行支援事業所の2つがあります。
障害者職業能力支援開発校は、障害者の就労スキルを伸ばすために国が設置した公共機関で、在職者向けの無料講習会以外にもさまざまな科目を受講して自分が伸ばしたいスキルを見つけ、資格の取得を目指すことができます。
就労移行支援事業所は、一部の事業所ではありますが就職のために必要な受講料を負担してくれる制度を設けているケースがあります。
また、資格取得に必要な参考書を用意してくれたり、資格の専門スタッフがいたりと障害者の資格取得に力を入れているところもあります。
atGPのジョブトレとは
atGPのジョブトレは、5つの障害に特化したコース制の就労移行支援サービスです。
障害別にコースが設定されているため、就職した後も自分の障害と上手く付き合いながら長期就労するためのスキルを身に付けることができます。
また、障害別のコースのほかに、ITやWeb制作スキルと働き続けるスキルをバランスよく身に付けることができるジョブトレIT・Webコースもあります。
atGPでは、自分に合った支援やトレーニングを受けることができるかをじっくり検討するために、事業所の見学や個別相談会も行っています。
就職活動を進めるべきか迷っている方や、就労移行支援について詳しく知りたい方、事業所の雰囲気を知りたい方などは、一度atGPの事業所の見学や個別相談を利用してみてはいかがでしょうか。