【2026年】障害者法定雇用率と引き上げスケジュール、計算方法を解説
更新日:2026年04月16日

障害者雇用の法定雇用率は、2026年7月に2.7%(民間企業)へと引き上げられます。2022年の法改正を受け、段階的な引き上げや「超短時間勤務者」の算定対象化など、雇用ルールは今、大きな転換期にあります。本記事では、最新の引き上げスケジュールから、対象となる事業主の範囲、計算方法まで、雇用率に関する情報を分かりやすく整理して解説します。法改正に伴う変更点を正しく理解し、適切な雇用計画の策定にぜひお役立てください。
障害者雇用の専門チームによる監修記事
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目次
障害者法定雇用率とは
障害者の雇用を進めるにあたっては、まず障害者雇用のルールを知ることが大切です。障害者雇用促進法に定められている障害者雇用率制度や障害者雇用納付金制度について説明します。
障害者雇用率制度と法定雇用率
障害者雇用率制度は、障害者雇用促進法に基づき一定割合の障害者雇用を義務付ける制度です。この割合を「法定雇用率」と呼び、2024年(令和6年)4月の引き上げに続き、2026年(令和8年)7月からはさらなる段階的引き上げが実施されます。
● 民間企業
現在:2.5% → 2026年7月~:2.7%
● 国・地方公共団体等
現在:2.8% → 2026年7月~:3.0%
● 都道府県等の教育委員会
現在:2.7% → 2026年7月~:2.9%
雇用率未達成の場合、納付金の支払い義務が生じることもあるため、人事担当者は自社の実雇用率を常に把握し、法改正に合わせた計画的な雇用管理を行うことが重要です。

対象企業の定義
障害者雇用の義務が発生する「対象企業」とは、常用労働者数に法定雇用率を乗じた際に、雇用すべき障害者数が1人以上となる事業主を指します。
2024年4月からの法定雇用率2.5%下では、従業員40.0人以上の企業が対象ですが、2026年7月の2.7%への引き上げに伴い、対象範囲は従業員37.5人以上へと拡大します。 これまで義務がなかった38人〜39人規模の企業も、今後は新たに対象となるため注意が必要です。自社の従業員数を正確に把握し、段階的な引き上げスケジュールに合わせた採用計画の策定が求められます。
また、建設業や船員など一部業種には雇用率を軽減する「除外率制度」が設けられていますが、現在は廃止に向けた縮小期間中です。将来の完全廃止に備え、対象業種であっても早期の業務切り出しや体制構築を進めることが、リスク回避の鍵となります。
対象となる障害者(求職者)の定義
障害者雇用率制度の対象となるのは、原則として各障害者手帳の所有者です。
法的には「身体、知的、精神(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害があるため、長期にわたり職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者」と定義されています(障害者雇用促進法第2条第1項)。
具体的に雇用義務制度の対象となるのは、以下の3区分に該当する方です。
● 身体障害者
視覚、聴覚、肢体不自由など身体機能に障害がある状態です。身体障害者手帳の所有が算定要件となります。障害の程度(等級)や労働時間により、1人あたり0.5〜2.0人としてカウントされます。
● 知的障害者
知能指数がおおむね70以下で、日常生活や社会生活に困難がある状態です。療育手帳(愛の手帳など)の所有者が対象です。重度判定の場合は、常用雇用において1人を2人分として算定できる「ダブルカウント」制度があります。
● 精神障害者
統合失調症、うつ病、発達障害などにより、日常生活や就業に制約がある状態です。精神障害者保健福祉手帳の所有が要件です。短時間勤務(週20〜30時間)であっても1.0人と算定される特例措置があり、近年、企業による採用が最も活発な区分です。
障害者雇用率の計算方法
自社が、障害者雇用の法定雇用率を満たしているかどうかは、自社の社員数や障害者の雇用数から算定する必要があります。
法定雇用率に対する自社の雇用率の計算式は次の通りです。

計算の最大のポイントは、短時間労働者(週20時間以上30時間未満)を「0.5人」として換算する点です。
<実雇用率の計算シミュレーション>
1. 設定条件
常用労働者50人、短時間労働者100人の企業で、障害者である常用労働者1人、短時間労働者4人を雇用している場合。
2. ステップ別計算
・【ベース:分母】算定基礎となる労働者数
常用50人 + 短時間100人 × 0.5 = 100人
・【目標:義務】障害者雇用義務数(2.5%の場合)
100人 × 2.5% = 2.5人
・【現状:分子】実際に雇用している障害者数
常用1人 + 短時間4人 × 0.5 = 3人
・【現状:率】実雇用率の算出
3人(分子)÷ 100人 (分母)= 3.0%
3. 判定
計算の結果、雇用障害者数(3人)が雇用義務数(2.5人)を上回っており、実雇用率(3.0%)も法定雇用率(2.5%)をクリアしていることがわかります。
常時雇用労働者と短時間労働者の基準
上記の計算式にある「常用雇用労働者」と「短時間労働者」について説明します。
【常用雇用労働者】
常用雇用労働者には、以下を含みます。
● 正社員など雇用契約期間の定めがなく雇用されている労働者
● 契約社員やパート、アルバイト、派遣社員など雇用契約期間の定めがあり雇用されている(有期契約)労働者のうち、雇用契約期間が反復し更新され、雇入れの時から1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる労働者
このうち1週間の所定労働時間が30時間以上の労働者を「常用雇用労働者」としてカウントします。
【短時間労働者】
短時間労働者とは以下の労働者です。
● 1週間の所定労働時間が、20時間以上30時間未満の労働者
※短時間労働者の雇用カウントは0.5人でカウントします。
障害者である労働者のカウント方法
【基本的なカウント方法】
障害者である労働者のカウントも、障害のない労働者と同様で、常用雇用労働者を1人としてカウントし、短時間労働者は、1人を0.5人としてカウントします。
【重度身体障害者と重度知的障害者のカウント方法】
常用雇用の重度身体障害者と重度知的障害者は1人を2人としてカウントし、短時間労働の重度身体障害者と重度知的障害者は1人としてカウントします。
【短時間労働の精神障害者のカウント方法】
短時間労働の精神障害者(1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満)については、制度改正により、カウントが0.5人から1人に引き上げられています。
この措置は、以前は2023年3月31日までに雇い入れられていることなどが要件となっていましたが、現在は雇入れ時期の制限は撤廃されています。
2023年の改正によって、この措置は今後も継続することが定められており、新規に雇用された場合も含め、短時間労働の精神障害者については、0.5人ではなく1人としてカウントできます。
さらに2024年4月1日より、10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者、重度知的障害者については0.5人でカウントする制度が施行されています。

【カウント対象とならないケース】
上記の条件に該当しても以下のような事例では、退職理由が解雇であっても自己都合であっても、対象とならない場合もあります。
精神障害者が退職し、その退職後3年以内に、退職元の事業主と同じ事業主(子会社特例等を受けている場合は、共に特例を受けている他の事業主を含む。)に再雇用された場合
対象になるかどうかは、厚生労働省の「精神障害者である短時間労働者に関する算定方法の特例措置 Q&A」を参考にするか、最寄りのハローワークに確認するとよいでしょう。
参考:厚生労働省 職業安定局 雇用開発部 障害者雇用対策課 雇用促進係「精神障害者である短時間労働者に関する算定方法の特例措置 Q&A」
2026年(令和8年)障害者雇用促進法改正のポイント
2026年(令和8年)現在、障害者雇用を取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。
数年前から段階的に進められてきた法改正のなかでも、特に2026年7月に施行される変更は、企業経営と採用戦略に直結する極めて重要な内容です。
民間企業が押さえておくべき改正のポイントは、大きく分けて以下の2点です。
1. 法定雇用率が「2.7%」へ引き上げ(2026年7月〜)
2024年4月に2.5%へと引き上げられたばかりですが、2026年7月1日からはさらに0.2ポイント上昇し、2.7%となります。
わずか0.2%の差と思われるかもしれませんが、これにより「これまでは法定人数を満たしていた」という企業であっても、追加で障害者を採用しなければならなくなる(不足により納付金対象になる)ケースが全国で多数発生します。企業側にとっては、これまで以上に積極的な採用活動と、受け入れ態勢の整備が求められる「待ったなし」の状況です。
2. 対象企業の範囲が「37.5人以上」へ拡大
雇用率の引き上げに伴い、障害者の雇用義務が発生する企業の規模も広がります。
これまでの「従業員40.0人以上」という基準が、2026年7月からは「従業員37.5人以上」へと変更されます。
「うちは従業員40人未満だから義務はない」と認識していた中小企業が、新たに障害者を1人以上雇用する法的義務を負うことになります。初めての障害者雇用に取り組む企業が増えるため、求職者の皆様にとっては応募先の選択肢が大きく広がるチャンスと言えます。

厚生労働省は難病患者も含める方向で検討中
厚生労働省は、企業に義務付けられている「障害者法定雇用率」の算定対象に、障害者手帳を所持していない難病患者を含める方向で検討を開始しました。現行の制度では、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかを持つ人のみがカウントの対象となっています。しかし、手帳の交付基準には至らなくとも、症状の変動や倦怠感といった難病特有の事情により、就労に大きな制約を受ける患者は少なくありません。
難病患者は「外見からは分かりにくい障害」を抱えていることが多く、職場での理解不足や、治療と仕事の両立の難しさが課題となってきました。算定対象に含めることで、企業側が難病患者を積極的に雇用するインセンティブを高め、短時間勤務や通院への配慮など、柔軟な働き方の普及を促す狙いがあります。対象とする疾患の範囲や、客観的な証明方法などの具体的な制度設計については、今後、厚労省の審議会で議論が進められる見通しです。
障害の把握・確認の際の注意点
障害者雇用率制度や障害者雇用納付金制度の適用にあたっては、雇用主である企業が、労働者の障害の種別や程度などの把握と確認をする必要があります。しかし、これらの情報に関しては、個人情報保護法などの法令を遵守しながら、十分にプライバシーに配慮することが求められます。
障害者であることの把握と確認については、厚生労働省から「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」が示されていますので、ガイドラインに沿って進めるようにしましょう。
障害の有無の把握の方法
障害の有無を把握する際には、特に在職している障害者に配慮する必要があります。在職者に障害の有無の把握・確認を行う場合には、障害者本人の意向に反した雇用率制度などの適用が行われることのないように、労働者全員にメールの配信や書類の配布等の画一的な手段で申告を呼びかけることが原則です。
また、申告を呼びかける際には、障害者雇用状況の報告や障害者雇用納付金の申告、障害者雇用調整金又は報奨金の申請などのために用いるという利用目的を明示することに加えて、業務命令として呼びかけに対する回答を求めているものではないことを明らかにすることが大切です。
障害有無の把握の方法の例外
障害者である労働者本人が、職場における障害者の雇用を支援するための公的制度や社内制度の活用を求めて、自発的に企業に情報を提供した場合は、例外的に個人を特定して障害者手帳などの所持を照会することができます。
例外の例外
ただし、障害のある労働者本人が自発的に情報を提供した場合でも、傷病手当金の申請(健康保険)にあたって事業主が証明を行った場合などのケースでは、障害者手帳の有無を把握することについては、本人の意向に反することもありえます。そのため、個別のケースごとに慎重に判断する必要があります。
把握した情報の更新について
労働者の障害に関する情報を 把握・確認した後も、手帳の有効期限や障害程度等の情報に変更がないか確認を行い、情報に変更があった場合には更新を行う必要があります。しかし、確認の頻度は必要最小限とするようにしましょう。
また把握・確認の際に行ってはいけない事項や把握・確認した情報の処理や保管方法についても注意する必要があります。詳しくは、厚生労働省が「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」としてまとめていますので、確認しておくことが重要です。
障害者雇用の除外率制度
障害者雇用の「除外率制度」とは、障害者の就業が一般的に困難であると認められる職種(建設業、運輸業、警備業など)において、雇用義務を一定程度軽減する仕組みのことです。具体的には、全従業員数から除外率に相当する人数を差し引いた上で、法定雇用率を乗じて義務人数を算出します。
しかし、ノーマライゼーションの観点からこの制度は廃止される方針が決まっており、段階的に除外率が引き下げられています。2025年(令和7年)4月1日からは、一律で10%の引き下げが実施されました。これにより、もともと除外率が10%以下だった業種は除外率制度の対象外(廃止)となり、それ以外の業種も雇用義務人数が実質的に増加しています。企業はこれまで以上に計画的な採用活動や、職域の拡大が求められるようになっています。
2025年4月の10%引き下げを反映した、現在の主な業種別除外率は以下の通りです。

障害者雇用率制度の現状
除外率の引き下げに加え、法定雇用率も段階的な引き上げ(令和8年7月に2.7%へ)が進んでいます。こうした制度変化の中、実際の雇用現場はどのように動いているのでしょうか。厚生労働省公表の最新データに基づき、その現状をまとめました。
民間企業
民間企業では雇用障害者数と実雇用率は、ともに過去最高を更新しました。
● 雇用障害者数:70万4,610.0人(前年より2万7,148.5人増加、対前年比4.0%増)
● 実雇用率:2.41%(※小数点以下第3位で比較した場合、前年より上昇)
● 法定雇用率達成企業の割合:46.0%(前年と同率)
公的機関
雇用障害者数はいずれの機関でも前年を上回りましたが、実雇用率は低下する結果となりました。
● 国の機関:雇用障害者数 1万595.5人(前年は1万428.0人) 実雇用率:3.04%(前年:3.07%)
● 都道府県の機関:雇用障害者数 1万1,375.0人(前年は1万1,030.5人) 実雇用率:3.03%(前年:3.05%)
● 市町村の機関:雇用障害者数 3万9,142.0人(前年は3万7,433.5人) 実雇用率:2.69%(前年:2.75%)
● 都道府県等の教育委員会:雇用障害者数 1万8,550.5人(前年は1万7,719.0人) 実雇用率:2.31%(前年:2.43%)
独立行政法人など
● 雇用障害者数:1万4,120.0人(前年は1万3,419.0人)
● 実雇用率:2.67%(前年は2.85%)
障害者法定雇用率未達成時のペナルティ
障害者雇用促進法において、法定雇用率の達成は企業の義務であり、単なる努力目標ではありません。万が一未達成となった場合には、段階的な措置が講じられます。これらは大きく分けて「経済的負担(納付金)」「行政指導」「社会的信用の損失(社名公表)」の3つのフェーズに分類されます。特に2026年(令和8年)7月の雇用率引き上げ(2.7%)を控え、未達成時のリスク管理は企業経営において避けて通れない課題となっています。
障害者雇用納付金制度
障害者を雇用する際、作業施設の改善や職場環境の整備が必要となるため、障害のない人を雇用する場合に比べて企業には経済的な負担が生じることがあります。こうした負担を社会全体で調整し、障害者雇用の水準を高めることを目的として「障害者雇用納付金制度」が設けられています。
具体的な仕組みは以下の通りです。
● 未達成企業(常用労働者100人超):法定雇用率に不足する人数分を「障害者雇用納付金」として国へ納付。
● 達成企業:納められた納付金を原資として、「調整金」や「報奨金」を国から受給。
また、障害者を雇用するために作業施設や設備の設置などで多額の費用を負担した場合には、その費用の一部を補填する「助成金」も用意されています。
行政指導が行われる
雇用状況が著しく改善されない企業に対しては、公共職業安定所(ハローワーク)による厳しい行政指導が行われます。
まず、実雇用率が著しく低い企業には「障害者雇入れ計画作成命令」が出されます。これは2年間で不足人数を解消するための具体的な採用計画を策定・提出させるもので、実施状況は半年ごとに報告義務が生じます。
計画の進捗が芳しくない場合は「適正実施勧告」が行われ、さらに改善が見られない場合には、各都道府県の労働局による「特別指導」へと移行します。この段階になると、企業幹部が直接呼び出しを受けるなど、非常に強い心理的・実務的プレッシャーがかかることになります。
企業名の公表
行政指導や特別指導を受けてもなお、正当な理由なく雇用状況を改善しない企業に対して下される最終的な措置が「企業名の公表」です。厚生労働省のホームページなどで全国に公開されます。
かつては「社名が出るだけ」と楽観視する向きもありましたが、現代のビジネス環境においてそのダメージは計り知れません。昨今のESG投資の普及やDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)への関心の高まりにより、公表は「コンプライアンス違反の企業」というレッテルを貼られることを意味します。
これは、既存顧客からの信頼失墜、新規取引の停止、採用市場でのブランドイメージ低下など、納付金以上の甚大な経営損失を招くリスクを孕んでいます。
障害者雇用にまつわるメリット・デメリットをはじめ、最低限知っておきたい基礎知識をご紹介する資料がダウンロードできます。
この資料でわかること
・障害者雇用とは?
・障害者を雇用するメリット
・障害者を雇用しないデメリット
・障害者雇用が進まない企業が抱える課題
・課題を解消するポイント
・押さえておくべき障害者雇用の法律・制度
障害者法定雇用率を達成するメリット
障害者雇用は単なる「義務の遂行」や「未達成時のペナルティ回避」のためだけに行うものではありません。適切に雇用を推進し、法定雇用率を達成することは、企業の持続的な成長において大きな競争優位性をもたらします。
経済的メリット(調整金・助成金の受給)
法定雇用率を達成し、さらに一定の基準を超えて雇用している企業には、国から「障害者雇用調整金」や「報奨金」が支給されます。これは未達成時に支払う「納付金」とは対照的に、雇用を推進するほど企業の経済的負担を軽減できるインセンティブ制度です。
また、障害者が働きやすい環境を整えるための施設改修や、指導員の配置、職域開発などに対しては、多種多様な助成金を活用することが可能です。これらを戦略的に組み合わせることで、コストを抑えながら社内のバリアフリー化やデジタル化を加速させることができます。
企業価値・社会的信用の向上
前述の通り、投資家や取引先が企業を評価する基準として「ESG(環境・社会・ガバナンス)」や「DE&I(多様性・公平性・包摂)」が極めて重視されています。法定雇用率の達成は、これらの社会的要件を満たしている証であり、法令遵守の姿勢を対外的に示す重要な指標となります。
適切な障害者雇用を継続している事実は、「誰もが働きやすい環境を整えている優良企業」というブランドイメージを形成します。これは、新卒・中途採用における優秀な人材の確保や、自治体などの入札案件における加点評価、ESG投資の呼び込みにおいて大きなメリットとなります。
業務の標準化と組織の活性化
障害のある方が能力を発揮できるよう、業務内容を整理・切り出しし、分かりやすいマニュアルを作成するプロセスは、結果として「業務の標準化」と「生産性の向上」をもたらします。
属人化していた業務が誰にでも取り組める形に整理されることは、障害者だけでなく、高齢者や若手社員、育児中の社員にとっても働きやすい職場づくりに直結します。また、多様な特性を持つメンバーをマネジメントする経験は、管理職のコミュニケーション能力やリーダーシップを磨き、変化に強い柔軟な組織文化を育むきっかけとなります。
法定雇用率の引き上げによる障害者(求職者)のメリット
法定雇用率の段階的な引き上げは、障害のある求職者にとって、単に「就職の門戸が広がる」だけでなく、キャリアの質そのものを高める大きな追い風となります。
採用枠の拡大と職種の多様化
雇用率の引き上げ(令和8年7月には2.7%へ)に伴い、多くの企業で障害者雇用の求人数が底上げされています。特に、これまで雇用の少なかった業界や中小企業でも採用が活発化しており、求職者にとっては就職先の選択肢が飛躍的に増えています。
また、企業側が「義務人数の達成」だけでなく「戦力としての活用」を重視し始めているため、事務職だけでなく、エンジニアやクリエイティブ職など、専門性を活かせる職域も拡大しています。
合理的配慮と職場環境の改善
雇用人数の増加に伴い、企業内での受け入れ体制の整備が加速しています。バリアフリー化や時短勤務、リモートワークといった柔軟な働き方の導入に加え、令和6年4月から義務化された「合理的配慮」の提供がよりスムーズに行われるようになっています。
多くの障害者が働く職場が増えることで、周囲の理解やサポート体制がマニュアル化され、入社後の不安を軽減して長期的に安定して働き続けられる環境が整いつつあります。
キャリア形成と自立への支援
企業が長期的な戦力として障害者を迎え入れる動きが強まり、教育研修制度やキャリアアップの仕組みが整った職場が増えています。これにより、単なる「就労」にとどまらず、スキルを磨き、昇進や昇給を目指すといったキャリア形成が可能になります。経済的な自立とともに、社会の一員として能力を最大限に発揮できるチャンスが広がっています。
未達成の場合の採用手法
法定雇用率の引き上げに伴い、障害者採用市場は非常に活性化しています。ハローワーク単独での募集にとどまらず、多角的なルートを戦略的に使い分けることが、未達成を早期に解消するための鍵となります。
公的機関の活用(ハローワーク・地域障害者職業センター)
最も一般的で基本的な窓口です。ハローワークには「障害者専用窓口」があり、専門の相談員によるマッチングが受けられます。また、近隣の特別支援学校や職業能力開発校とのパイプを持つことも有効です。新卒採用として長期的な育成を前提とした採用ルートを構築でき、ミスマッチを防ぎやすいという利点があります。
民間エージェント・求人メディアの利用
スピードとスキルを重視する場合、障害者専門の人材紹介会社(エージェント)や求人サイトの活用が不可欠です。コストはかかりますが、アドバイザーが事前に候補者の特性や必要な配慮事項をヒアリングしているため、自社の業務内容に合致した人材を効率よく探せます。特に事務経験者やITスキルを持つ層を確保したい場合に有効な手段です。
就労支援機関の活用
定着率向上のため、地域の就労支援機関と連携しましょう。「就労移行支援事業所」での実習によりミスマッチを防げるほか、入社後も「ジョブコーチ」の派遣を受ければ、本人指導と職場への助言が同時に得られます。生活面やメンタル面を外部機関が支えることで、企業のフォロー負担を軽減しながら、安定した長期雇用を実現できます。
特例子会社の設立やアウトソーシング
一定規模以上の企業であれば、障害者の特性に合わせた環境を整えられる「特例子会社」の設立が有効です。また、社内での職域開拓が難しい場合は、サテライトオフィス等の外部拠点活用や、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)として業務を集約する手法も、組織全体の生産性を高めながら雇用率を達成する重要な戦略となります。
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障害者雇用については、「障害者雇用促進法」という法律で義務付けられていますが、障害者雇用促進法には、他にも障害者差別の禁止や合理的配慮の提供の義務などが定められています。
障害者雇用にまつわるメリット・デメリットをはじめ、最低限知っておきたい基礎知識をご紹介します。
この資料でわかること
・障害者雇用とは?
・障害者を雇用するメリット
・障害者を雇用しないデメリット
・障害者雇用が進まない企業が抱える課題
・課題を解消するポイント
・押さえておくべき障害者雇用の法律・制度
▼サンプル
まとめ
企業が障害者を雇用することは、持続可能な社会に向けて企業が行わなければならない社会的責任であるという考え方が一般的になってきました。しかしその一方で、「障害者雇用は法的義務だから行う」と考えている企業が多いのも現状です。
障害者を雇用することは、企業にとって企業価値の向上や多様性のある組織作りなど、たくさんのメリットがあります。また、人員計画全体を見直すきっかけにもなって、業務の効率化や生産性の向上につながるなどの効果をもたらします。
障害者を雇用する際には、まず障害者雇用促進法に定められている雇用のルールや制度を理解することが重要です。さらに、障害者への理解を深めるために障害の種類や特性、配慮の仕方などについても知識を持つ必要があります。
障害者雇用率制度や障害者雇用納付金制度の適用にあたっては、企業は労働者の障害の状況について把握や確認をする必要がありますが、障害者本人のプライバシーに十分に配慮することが大切です。
OUR PHILOSOPHY
「誰もが自分らしくワクワクする人生」を目指して。
私たちゼネラルパートナーズは、2003年の創業から20年以上にわたり、2,000社を超える企業様と向き合い、1万件以上の障害者雇用を支援してきました。
障害を「よく知らない」ことから生まれる差別や偏見の壁を壊していくことで、活躍の機会が生まれ、人材不足の解消やDE&Iの浸透にもつながると信じています。
人材紹介・求人サイト・スカウト・面接会・総合コンサルティングなど、幅広いサービスの提供を通して、新たな価値や機会を創造することに挑戦し続けます。
株式会社ゼネラルパートナーズ










