障害者向けインターンシップとは?期間や内容、メリットについて
更新日:2024年09月20日
新卒で採用された方の約3割が3年以内に離職しています。早期離職は企業にとっても学生にとっても不利益なことばかりです。早期離職の原因のほとんどはミスマッチで、ミスマッチを防ぐ手段として、多くの企業が実施しているのがインターンシップです。最近では障害者向けのインターンシップを行う企業も増えています。本記事では障害者向けのインターンシップの期間や内容、参加するメリットなどについて解説します。
目次
インターンシップ制度とは
インターンシップ(インターン)制度とは、学生が就業する前に企業などで一定期間の仕事の体験を行うことです。就労体験や就業体験とも呼ばれます。多くの場合は、大学2年生から3年生を対象に実施されていますが、最近では大学1年生から参加する学生も増えています。
企業によって、インターンシップの期間や体験する内容は異なります。期間は大きく分けて「短期インターンシップ」と「長期インターンシップ」に分けられます。短期インターンシップは、最短で半日から数週間程度、長期インターンシップは1ヶ月以上で中には1年を超える場合もあります。
1日のみで開催する「1DAYインターンシップ」は、主に企業や業界に関する説明会や社員との座談会、学生同士のグループワークなどが行われます。数日から1ケ月で行われる短期インターンシップは、夏休みや冬休みの期間を利用して開催されることが多く、本格的なグループワークや、実際に職場で業務を体験が加わります。長期インターンシップは、給与が支払われ、社員をサポートしながら経験を重ねることができます。
障害者向けインターンシップとは
近年、大卒採用において、多くの企業がインターンシップ制度を導入しています。最近では、障害のある方を対象としたインターンシップを実施する企業も増えてきました。
障害者雇用促進法の改正により、企業が雇用しなければならない障害者の割合(法定雇用率)は、令和5年度の2.3%から令和6年4月に2.5%に引き上げられました。さらに令和8年7月には2.7%と段階的に引き上げられます。
企業側が、障害のある方に入社してもらって、長く働き続けてもらうには、障害に対する社内の理解や障害の特性に合わせた業務の選定など、さまざまな課題があります。
この課題を解決する手段として、就業体験を通して企業と障害者双方の理解を深めるインターンシップが注目されているのです。
インターンシップの内容
障害者向けのインターンシップといっても、期間や内容は一般の大学生と同じです。企業によって異なりますが、一般的には以下のような内容で実施されています。
障害者がインターンシップを利用するメリット
障害のある方がインターシップ制度を利用する場合、次のようなメリットがあると考えられます。
企業理解が深まる
インターンシップに参加することで、会社説明会や会社案内、求人票ではわからない企業風土や職場の雰囲気、業界や職種、仕事内容への理解が深まります。また、バリアフリーなど設備面や障害者への理解を確認することができます。
適性がわかる
短期インターンシップや長期インターンシップで、実際の業務を体験することで仕事内容や働き方が自分に合っているのか判断できます。業務を体験することで自身の障害特性と業務内容の適性も確認でき、入社後のミスマッチを防ぐこともできます。
ビジネスに必要なスキルが身につく
実際の職場で仕事を体験することで、基本的なビジネスマナーやコミュニケーションなどビジネスに必要なスキルが身につきます。ビジネススキルは就職活動にも必要です。そのためインターンシップに参加することで、就職活動を有利に進めることができます。