新卒障害者が就職するために必要な準備やポイントについて
更新日:2023年02月17日
新卒の障害者が就職活動で内定を得るためにはどのような準備をすればよいのでしょうか?障害者の社会参加の平等、権利擁護という観点から障害者の雇用促進が推進されていますので、新卒でなければ就職ができないわけでもなく、手厚い就労支援のためのサービスがあります。しかし、新卒で無事就職できれば嬉しいし、自信にもつながります。新卒障害者としてやるべき準備やポイントを理解して就活を有利に進めていただきたいと思います。
目次
障害者の就職が難しいといわれている理由
体調や心の状態の管理ができていない
障害者が働くのが難しいといわれる理由の一つが、安定して働くための準備が整っていないことです。すべての障害者に当てはまることではありませんが、事業所としては採用するからには長く安定して働いてほしいものです。
障害があるから仕方がない、という考え方では一般就労は難しいかもしれません。自分の障害特性や症状を把握し、体調や心の状態をコントロールすることで自分も楽しく長く働くことができ、事業所も安心して採用し、仕事を任せられるのです。
自分の障害への理解不足
実際に自分の障害特性や症状について理解していなければ入社しても長く続けることは困難です。それは障害者の離職率の高さに現れています。面接時に自分の障害をどう伝えたらいいかわからないようでは、採用する側も安心できません。
スキル不足・マナー知識不足
コミュニケーションスキルや、基本のビジネスマナーについての知識不足も理由として挙げられます。もちろん、これらは障害がない人も最初から獲得しているわけではありません。ただし、障害があることが理由で障害がない人よりも社会経験が少なくなってしまう傾向はありますし、コミュニケーションが苦手な発達障害者や精神障害者もいます。
就職に向けての準備
まずは主治医と相談
心身が不安定な状態で仕事を始めても長続きしなかったり、再発のおそれがあるため、必ず主治医と相談して働ける状態かどうかを判断してもらうようにします。
一定期間、療養すると治ったように感じて自己判断で就職したり、逆にまじめすぎる性格から焦って心身が不安定なまま就職してもよい結果は伴いません。長く、楽しく働くためには主治医のアドバイスを受け入れ、従うように心がけましょう。
心身の状態の安定
心身が安定し、十分な能力を職場で発揮するには、日常生活や通勤などで問題がおきないように、心の状態や体調を管理していく必要があります。
心身の状態が不安定になった際に、何が原因で不安定になったかを分析しておくと、働き始めた際にも予防・管理しやすいでしょう。
障害の自己理解を深める
障害があっても、なくても、社会生活のなかで重要な位置を占める就労では、まず就活の初期に自分自身の性格や能力について自己理解を深めていくことで、自分に合う仕事や働き方を見つけやすくなります。
障害がある場合、それにプラスし障害特性を踏まえたうえで、自身の強みや弱み、困りごと、周りにはどうしてほしいのかなどを洗い出してみましょう。就職時に自分が必要な配慮が言えることは重要です。自分でそれを言い出すことをためらう人もいますが、逆に採用する側も配慮点がわかれば採用しやすいのです。
自分だけの自己理解、自己評価は必ずしも他者のそれと同じではありません。家族や友人と一緒に自己分析すれば、客観的な意見を聞くことができます。
スキル・ビジネスマナーについて学ぶ
社会人として常識的なビジネスマナーや、コミュニケーションスキルやパソコンスキルはハローワークで求職申込みをすれば障害者訓練(ハロートレーニング)などで学ぶこともできます。
利用条件が合えば、障害福祉サービスである就労移行支援でもこれらのビジネスマナーや就職に有利になるスキルを学ぶことができます。
ビジネスマナーに関しては就職や転職を支援する公的機関や企業が開催するセミナーなどを探して学んでいくのも一つの方法です。
ハローワークや就労移行支援事業所の訓練プログラムは地域や事業所によって変わってきます。自分が希望するプログラムがあるところを探してみましょう。
企業・業界研究
就職後の離職率が高いことは障害者就労の課題の一つです。自分ができることとやりたいことは必ずしも一致しません。自身の障害特性について理解が深まったら、企業・業界研究を進めて自分に合う職種や業界についてしっかり見極めていきます。
自分に合う仕事とはどういうものなのか、こちらも客観的な視点があるほうがよいので、自分だけで考えず、ハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどに気軽に相談してみましょう。
就職活動を上手に進めるためのポイント
就活スケジュールを立てる
就活を成功させるには就活のスケジュール管理は必須です。いつまでにどのような業界や事業所で就職したいのか、そのための具体的な活動内容を整理し、自分でビジュアル的に把握しやすい方法やツールでしっかりスケジュール管理しましょう。
就活サイト・就活エージェントを活用
障害者雇用が企業の注目を浴びる中、障害者の求人を扱い、就労を支援する専門の就活サイトや民間の事業所(就活エージェント)が多く展開されています。それぞれに支援内容や特異な業界などに特色がありますので、自分に合ったものを選びましょう。
職業訓練所や就労移行支援事業所などを活用
働く不安が大きい方は、職業訓練所や就労移行支援事業所などを活用しましょう。職業訓練所とは、ハローワークが設置する職業訓練校のことで、ハローワークをとおして求職する希望者に就職に必要な実践的な技能訓練を提供します。
就職が難しいと感じたら
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そんなジョブトレの4つの特徴とは?
①障害別のコース制
うつ病、発達障害、統合失調症、聴覚障害、難病の障害別の5つコースで、それぞれの特徴にあったプログラムを提供
②事務職で活躍できるスキルが身につく
事務職での就職率は94.5%、ジョブトレなら事務職に必要なスキル習得が可能
③「就職後」を意識した就職活動サポート
就職後の定着率は91.4%、就職がゴールではなく、就職後の活躍、充実を目指したプログラムを提供
④一人ひとりと向き合う満足度の高い支援
95%の利用者がスタッフの一人一人の個性や障害特性に応じた支援に満足
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まとめ
新卒障害者の就職について、就活を有利に進めるための準備やポイントについてご紹介しました。現在の日本の経済や労働状況を見てみると、障害のない高校、大学(短大や専門学校を含む)の新卒のみを新戦力として計算するのは難しくなってきています。少子高齢化の影響が大きいと言えます。そこで、経済を支える労働力として期待されるのが、比較的若い前期高齢者(75歳以下)、子育てをしている女性、そして障害者です。障害があっても、なくても新卒というのは一回しかありません。そこで就職を決めてしまわないと終わりでもありませんが、早くに就職できることは経済的にも経験的にも意味はあります。新卒障害者が就職をするためには就活の段階でどれだけ準備ができ、社会資源をうまく活用できるかが重要です。ぜひ、ご参考にしていただき、充実した社会生活を送っていただきたいと思います。