障害者雇用の書類選考に通らない原因と受かりやすい人の特徴
更新日:2024年06月17日
就職・転職活動の最初の関門は書類選考です。書類選考で落ちてしまうと、その先の面接試験にはたどり着けません。障害者雇用の求人に応募書類を提出してるけど、何度も落ちてしまうという人には理由があります。本記事では、障害者雇用における書類選考のポイントと書類選考に通らない原因、受かりやすい書類の特徴について解説します。
目次
書類選考のポイント
企業の採用担当者が、書類選考でチェックしている基本的なポイントは次の3つです。この3つのポイントは、一般雇用でも障害者雇用でも変わりません。
①応募条件にマッチしているか
企業が求人募集をする時には、どんなスキルや経験、経歴を持った人材を採用したいか要件を決めて募集を行っています。求人票に記載された募集要項の内容に当てはまっていない人は、求める人材ではないということなので面接するまでもなく採否が決定されます。
②基本的なビジネスマナー
応募書類に誤字や脱字がないか、文章が日本語としておかしくないか、きちんと顔写真が貼ってあるかなど、まずは社会人としての基本的なスキルやビジネスマナーが身についているかがチェックされています。
③読みやすく書かれているか
書類も見た目が大切です。採用担当者は、多くの応募書類に目を通さなければなりません。だらだらと1文が長い、表現が分かりにくいなどの文章は、読むだけで疲れてしまい内容が頭に入りません。応募書類は、読みやすい丁寧な字で書くことを心がけ、簡潔に分かりやすく書くことが大切です。
以上の3つのポイントに加えて障害者雇用の場合には、
・障害の種類と等級
・自社の職場環境で安全に働ける障害か
・障害の特性や症状はどのような状況か
・本人が自分の障害についてきちんと理解しているか
・通勤が可能か
などを採用担当者は確認したいと思っています。これらの情報を応募書類に記載することで、企業が障害に対して持つ不安や疑問を軽減できます。
書類選考が通らないときに考えられる原因
障害者雇用の書類選考で何度も落ちる人は、次のような原因があると考えられます。
①応募条件(採用要件)に合っていない
前章で書いた通り、採用担当者は応募書類で、応募条件に合った人物かを判断します。求人票には、一般的に職務に必要な職務経験やスキル(技術)、経験年数、保有資格、学歴などの応募条件が記載されています。これらを満たしていないで応募した場合、求人の内容をよく確認していないと判断される可能性があります。
②応募書類に不備がある
障害者雇用に限りませんが、応募書類に不備や記入漏れがある場合には、仕事においてもミスが多い人という印象を与えてしまいます。応募条件同様に、求人票に記載されている提出書類をしっかりと確認しましょう。また、履歴書は空欄を作らず全て記入するのが基本です。
③職歴のブランクがある、転職回数が多い
人材の採用には、コストも時間もかかります。そのため、企業は採用した人材が安定して長く働けるかどうかを重視します。職歴にブランクがあったり、転職回数が多い場合には、採用担当者は採用してもすぐに辞めてしまうのではないかと不安に感じます。履歴書の職歴欄に転職やブランクの理由を簡潔に記載しましょう。
④自己PRや志望動機の内容が分かりづらい
自己PRや志望動機は、自分をアピールできる項目です。この内容が分かりづらいと、なぜ応募したのか、入社してどんな仕事をしたいのか、自分のスキルや経験を仕事にどう活かしたいのかなどが伝わりません。なお、自己PRや志望動機を記入する際には、マニュアルなどに書かれた記入例を丸写しせずに、自分の言葉で表現することが大切です。
③障害の内容や程度が分かりづらい
障害の内容や程度が分からないと、企業はどのような配慮が必要で、どのような業務を担当させたらよいのか判断することができません。自分の障害をきちんと理解して、周囲の人からどのようなサポートや配慮をして欲しいのかや、できること、苦手なことを明確に伝えましょう。
書類選考に受かりやすい書類の特徴
前章では、書類選考が通らない原因について紹介しましたが、ここでは反対に書類選考に受かりやすい書類の特徴について考えてみましょう。
①自己PRや志望動機が明確
応募書類で、採用担当者が一番重視するのは自己PRと志望動機です。書類選考に受かりやすい人は、応募先の企業がどのような人材を求めているのか把握した上で、自分のスキルや経験を業務にどう活かせるのかを自己PRに記載します。
志望動機が明確でない場合、採用担当者は「自社ではなく他社でも良かったのではないか」「採用してもすぐ辞めてしまうのではないか」と不安に感じます。なぜ応募したのか、なぜ入社したいのか、入社したらどんな仕事がしたいのかなど熱意を伝えることが大切です。
②できることと苦手なこと、必要な配慮が明確
厚生労働省が公表した「平成30年度障害者雇用実態調査」によると、企業が障害者雇用で課題と感じる点では、「社内に適当な仕事があるか」と「職場の安全面の配慮が適切にできるか」という回答が多くありました。
障害者雇用であっても、企業は従業員に対して持てる能力を最大限に活かして、活躍してもらいたいと思っています。応募書類にできることと苦手なことを明確に記入することで、企業はどんな業務を担当させられるかイメージできます。
合わせて業務を行う上で、どのような配慮やサポートが必要かをしっかりと伝えることで、企業が持つ障害者雇用に対する不安を軽減することができます。
③職歴のブランクが少ない、長く働いた実績がある
せっかく採用した人材が早期離職してしまうと、採用に費やしたコストや時間が無駄になってしまいます。そのため、企業は長く働いてくれそうな人を採用します。職歴にブランクが無い、転職回数が少ない、同じ企業に長く勤めた実績のある人は、入社後長く働いてくれる印象を与え、書類選考に通りやすい傾向にあります。
④資格取得など努力の跡が見える
企業が求めるスキルや経験に満たない場合でも、採用されるケースはあります。職歴が短くても、在職中に一生懸命取り組んだ事や身についたことをアピールしましょう。また、資格取得などに挑戦している場合、資格が直接業務に役立たなくても努力している姿勢を評価されることがあります。
障害者雇用における仕事探しのポイント
障害のある方が、自分に合った仕事を探す際のポイントを紹介します。
①ハローワークの障害者窓口に相談する
ハローワークでは、障害者雇用に関する求人を多数扱っています。障害のある人の窓口があり、障害者雇用に詳しい担当者が配置されているので、自分の障害特性や体調に合った求人を紹介してくれます。
また、障害者職業センターや障害者就業・生活支援センターは、直接求人の紹介は行っていませんが、ハローワークと連携しているので仕事を探す際にサポートしてくれます。
②就労移行支援を利用する
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害者を対象に、就職に必要なスキルや知識の向上のサポートをするサービスです。障害者雇用の求人に応募したいけど、自分に合った仕事が見つからない、就職活動の進め方がわからない、体力に自信がないなどの場合に利用を検討してみましょう。
③障害者に特化した転職エージェント・転職サイトを利用する
障害のある方の求人に特化した転職エージェントに登録することで、希望に合った求人の紹介を受けることができます。転職エージェントでは、キャリアアドバイザーなど専任の担当者が、就職の相談や応募書類の添削、模擬面接などをしてくれます。
また障害に特化した転職サイトでは、希望の条件で全国の障害者雇用の求人を検索できます。
障害者の転職実績No.1の「atGP」
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