自分に合った仕事とは?―自分に合った仕事を探し出す方法
更新日:2022年09月06日
皆さんは「自分に合った仕事」とは一体どういった仕事のことだと思いますか?給与が良いこと?正社員かどうか?障害に配慮してくれるか?大企業であること?将来性があるか?通勤時間?勤務時間?福利厚生?条件を挙げていくとキリがありませんよね。答えを見つけるのがなかなか難しい「自分に合った仕事」。そのような仕事を見つけるにはどうしたらいいか、一緒に考えましょう!
目次
自分の中の「働く」って何?
自分に合った仕事を探す。例えば障害者採用で就職する場合、どういった条件で仕事を探せば良いのでしょうか。
上記に挙げたような条件を全て満たせばそれは「天職」と言えるでしょうけれど、そのような仕事に就くことは健常者ですらなかなか難しいでしょう。
自分の仕事のことは特別に好きな訳ではないけれど、生きていく為に仕方がなく今の仕事をしているという方も多くいらっしゃいます。
障害者の場合は仕事に就くことすら困難です。健常者の方よりも妥協して仕事をしている、もしくは仕事が見つからずに仕事をしていない。または、仕事が長続きしないなどの悩みを抱えている方は多いですよね。
そんな時は、自分の中の「働く」とは何なのか。言葉にしてみると良いでしょう。
「言葉にする」というとザックリした言い方になってしまいますが、紙に筆記用具、もしくはパソコンを使って「自分にとっての働く」ということを書き出してみる、といったことが、言葉にするということです。
では、具体的にどういったことを書き出せば良いのでしょうか。
【例】
・社会の一員として労働すること
・仕事に見合った給与を貰うこと
・社会的意義のある仕事であること
・誰かの役に立つこと
※ここに書いたのはあくまで一例です。
このように、答えのない「自分にとっての働く」ということを言葉にする(書き出す)ことでぼんやりとではありますが、に合った仕事がどういったものなのかが見えてきます。
しかし、これだけだと冒頭で書いたような条件を全て当てはめることが可能なので、まだまだ自分の就くべき仕事が具体的には見えてきません。
そこで次に行うのが「譲れない条件」と「譲歩出来る条件」を書き出す、ということです。
(これを「MUST要件」「WANT要件」と言います。)
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「譲れない条件」と「譲歩出来る条件」を書き出してみよう
まずは、どうしても譲れない条件を書き出してみましょう。
【例】
・自分の障害に十分に配慮して貰える
・定年まで働き続けることが出来る
・最低でも月の給与が手取り15万円
・通勤時間
次に、譲歩出来る条件を書き出してみましょう。
【例】
・勤務時間
・正社員であること
・福利厚生の充実
・自分の働きたい業界である
※ここに書いたのはあくまで一例です。
このように「譲れない条件」と「譲歩出来る条件」を書き出すことによって、先程よりも更に自分の就くべき仕事が見えてきます。
そして次に行うのが「譲れない条件」と「譲歩出来る条件」の順位付けです。
「譲れない条件」と「譲歩出来る条件」を価値の高い順番に並べよう
では、「譲れない条件」と「譲歩できる条件」を価値の高い順番に並び替えていきます。
■譲れない条件
【例】
・自分の障害に配慮して貰える
・最低でも月の給与が手取り15万円
・通勤時間
・定年まで働き続けることが出来る
■譲歩出来る条件
【例】
・自分の働きたい業界である
・勤務時間
・正社員であること
・福利厚生の充実
このように並び替えていきました。
「譲れない条件」と「譲歩できる条件」を振るいにかけることによって、もっともっと具体的に自分の就くべき仕事が見えてきます。
そして大切なことが、「譲れない条件」を軸に自分の就くべき仕事を探すことです。
「譲れない条件」を軸に仕事探しをしよう
「譲歩出来る条件」はその名の通り、譲っても良い条件。妥協しても良い条件のことです。
この部分が無くてもその仕事に就いてもいいよ、という条件ですね。
しかし「譲れない条件」は絶対に妥協したくない条件です。
ここを妥協してしまうと、仕事にやりがいを感じずに、不満が溜まり、そしてストレスで体調を壊し、仕事を辞めることになってしまいかねません。
「譲れない条件」は絶対に譲るべきではないのです。
この「譲れない条件」を軸にして仕事を探すことで、自分に合った仕事の最適解を見つけ出すことが出来ます。
最適解というと堅苦しい感じがしますが、自分に合った仕事の最も的確な答えが見つかる、という様な意味合いで捉えていただければと思います。
今回、例に挙げた4つの条件、
・自分の障害に配慮して貰える
・最低でも月の給与が手取り15万円
・通勤時間
・定年まで働き続けることが出来る
この4つが「譲れない条件」なので、職種は選んでいませんよね。つまり、どんな職種でも大丈夫だということです。
最優先条件が「自分の障害に配慮して貰える」という部分なので、一般的に言われる「ホワイト」な企業で給与が手取り15万円以上、通勤時間があまりかからずに定年まで働ける企業。
つまりは大企業などが当てはまるでしょう。
取得する気持ちがあるのであれば簿記や英検、TOEIC、パソコン検定などを取得して就職活動に臨むのが良いでしょうね。
では例えば、「譲れない条件」がこのような形ならばどうなるでしょうか。
・自分の働きたい業界である
・自分の障害に配慮して貰える
・通勤時間
・定年まで働き続けることが出来る
自分の働きたい業界がIT業界だと仮定します。
すると、かなり職業が絞られてきますよね。
IT業界でも、IT企業の事務員でよければMicrosoftオフィススペシャリストのWord、Excel、PowerPoint、くらいの資格を取得して就職活動を行えば良いのですが、プログラマーだとしたら、
『基本情報処理技術者試験』
といった資格を取得。更には自分のプログラミングで作った作品を持って就職活動を行う必要があります。
このように「譲れない条件」を軸にすることによって、就職活動時のプロセス・順序が明確になってきます。
そして、「譲れない条件」を満たす仕事、企業を探していけば、少なくとも大きなミスマッチは避けられるはずです。
今後、就職活動・転職活動を行う方は「譲れない条件」を満たす仕事、企業を探すようにしましょう。
一つの会社に長く勤めてキャリアを積むには
ここまで書いてきたこと、これから書くことはあくまで、
「一つの会社に長く勤めてキャリアを積む」
という基準に照らし合わせた話になります。
一つの会社に長く勤めてキャリアを積むには、
「就きたい仕事だからという理由でだけで仕事選びをしない」
ことです。
「就きたい仕事」は、全ての条件に文句を言わずにやりたいことを仕事にすることを指します。
給料が安くても通勤時間かかる遠い場所の企業でも、不安定な業界でも、どうしてもやりたい仕事のことを指します。
そういった職業を選ぶことを否定はしませんが、健常者であっても途中で挫折をし、ストレスによって体調を壊し、そして退職していくことになる可能性が高いです。
この記事では、そういったリスクのあることを提示せずに「現実的に」障害者が「長く勤めてキャリアを積むことが出来る」企業を探し、就職することを提案しています。
夢を追いかけることを推奨する記事ではありません。(勿論、夢を追いかけることを否定するつもりはありませんが。)
現実的に考えると今、就職活動に行き詰まっている障害者は、
「長く勤めてキャリアを積むことが出来る企業」
を探す方が、QOL(生活水準の質)を上げやすいと思われます。
あなたが夢を追いかけているわけでなければ、「長く勤めてキャリアを積むことが出来る企業」を探し、就職しましょう。
一人で考えずに第三者の意見も聞こう
仕事研究は自己分析と同じくらいじっくり取り組む事項です。
一人で考えて行動することも大切ですが、迷った時には先輩、友人、支援者、職業カウンセラーなど、第三者の協力を得ることも有効です。
自分では自分が就くべき仕事、自分に合った仕事が意外と見えていないものです。
自分では合っていないと思っている職業でも、第三者からみたら合っている、ということはよくあります。
自分で仕事分析を行うことは大切ですが、自分一人だけで考え込んでしまうと逆に煮詰まり、空回りし、大きなミスマッチに繋がってしまう可能性もあります。
そういった時には、第三者に頼っても良いと思います。