就労移行支援の利用と生活保護は併用できる?生活保護申請の流れ
更新日:2025年04月03日
就労移行支援を利用している方は、アルバイトなどで収入を得ることが認められていません。そのため、家族などからの援助が受けられない、生活費に充てる貯金が無いという場合には、就労移行支援の利用をためらう方もいます。そのような場合に利用できるのが、生活保護の受給です。本記事では、就労移行支援を利用している方が生活保護を受ける際の申請方法などについて詳しく説明します。
目次
就労移行支援は生活保護と併用できる?
就労移行支援は、一般就労を目指す障害や難病のある方が、働くために必要なスキルを身につけるためのトレーニングや就職活動のサポートを受けられる通所型の障害福祉サービスです。
就労移行支援は、主に就労訓練を目的としており、施設によってはアルバイト等の就労との両立が難しい場合があります(そして地域によって各種条件が異なります。詳しくはお住まいの自治体にご確認ください)。そのため、家族などからの援助が受けられない、生活費に充てる貯金が無いという場合には、生活に困窮する可能性があります。
一方で、「生活保護」は、生活に困窮している人に対して、憲法が定めている健康で文化的な最低限度の生活を保障し、自立した生活ができるよう援助する制度です。つまり、条件を満たせば、就労移行支援と生活保護は併用することができます。
就労移行支援の利用料
就労移行支援の利用料は、利用したサービスの利用単価と利用回数によって決まります。ただし、前年の世帯収入に応じてひと月あたりの負担上限月額が定められており、それ以上の負担はありません
この世帯収入は、利用する人が独身の場合は本人のみの収入、既婚者の場合は本人と配偶者の合計です。家族と同居していても、親や兄弟の収入は対象にはなりません。
月額の負担上限額は次の表の通りです。
表の通り、生活保護を受給した場合、就労移行支援の利用料は無料となります。
就労移行支援で生活保護を受ける条件と申請方法
生活保護を受けるには、以下の条件を満たしていることが必要です。生活保護を受ける際の申請方法も合わせて紹介します。
生活保護を受ける条件
1.世帯収入が最低生活費を下回っている
憲法第25条では、「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とされています。最低生活費とは、その最低限の生活を送るために必要な費用のことを指します。最低生活費は、居住地や物価などによって異なるため、自治体によって違っています。
2.やむを得ない事情で働けない
生活保護を受給するためには、病気や障害が原因で「働きたくても働けない」ことが条件となります。そのため、申請するには病気や障害が理由で働けないことを証明する必要があります。病気やケガで働けない場合は医師の診断書、障害がある場合には障害者手帳の提出が必要です。
3.親族などからの援助が受けられない
親族などからの援助が受けられる場合は、その援助が生活保護より優先されます。親族などからの援助によって最低限度の生活を送れる人は、受給の対処にはなりません。
4.資産を持っていない
土地や家屋などの資産がある場合には、売却して生活費に充てることが求められます。資産のなかでも、最低限度の生活を維持するために必要な物は、処分する必要はありません。
処分しなくてもよい資産の例
申請方法
1.福祉事務所に相談する
最初に、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当に相談しましょう。担当者に、現在の経済状況や就労の有無などについて説明し、生活保護の申請をしたいと伝えます。
2.生活保護の申請
生活保護の申請書を提出すると、福祉事務所では次のような調査を行います。
・家庭訪問などで生活状況の調査
・預貯金や保険、不動産などの資産の調査
・働ける状態にあるかの調査
・親族が仕送りなど援助ができかの調査
3.支給の決定
各調査の結果を総合的に判断して、支給の可否が決定されます。原則、申請をした日から14日以内に生活保護を受給できるかの回答があります。
就労移行支援で生活保護を利用する際の注意点
就労移行支援を利用しながら生活保護を受給する際には、以下の点に注意しましょう。
交通費や昼食代は自己負担
生活保護を受給している方は、就労移行支援の利用料が無料となりますが、交通費や昼食代など一部の費用は原則自己負担になります。
障害年金は収入とみなされる
生活保護を受給していても障害年金の申請は可能です。ただし、生活保護では障害年金も収入とみなされるため、支給される障害年金の額は生活保護から減額されます。なお、障害年金の支給額が、生活保護の金額を上回る場合には、生活保護は受給できなくなります。
atGPについて
これまで解説してきた通り、就労移行支援を利用しながら生活保護を受給することは可能です。安定した収入がないため、就労移行支援の利用をためらっている方も、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当に、生活保護の申請について相談してみましょう。
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