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HSPの人に向いている仕事って?現実的なおすすめの適職

更新日:2024年01月11日

HSPであるということが理由で、なかなか仕事を長く続けることが難しいという人も少なくないでしょう。HSPとは最近広まり始めた概念なので、これについて深く知っている方は少ないかもしれません。しかし、HSPとは何かを知ることで自分に当てはまると思われる方は、働き方を工夫したり自分に向いている職種の仕事をすることで、職場で長く働き続けられる可能性が高くなります。ここでは、HSPとはどのような特徴を持つ人のことで、仕事が続けにくい理由や、HSPの方が仕事を続けやすい環境などについて解説していきます。

HSPとは

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」という言葉の頭文字をとったものです。

これは、生まれつき「非常に繊細な人」「非常に感受性が高く、敏感な気質を持った人」という意味で、何らかの精神的な疾患として診断されるものではありません。

HSPの人は感じることに対して非常に繊細な気質であるため、周囲の人から共感を得ることが困難なケースも少なくなく、さまざまな刺激に対して敏感に反応してしまうので、「生きづらさ」を感じることも多々あります。

HSPの特徴

HSPには、「DOEZ(ダズ)」という特徴があります。

この「DOZE(ダズ)」とは

D … Depth of Processing/考え方が複雑、深く処理をする

O … Overstimulation/過剰に刺激を受けやすい、敏感で疲れやすい

E … Emotional response and empathy/全体的に感情の反応が強く、共感力が強い

S … Sensitivity to Subtleties/些細な刺激を察知する、あらゆる感覚がするどい

というものです。

ここでは、それぞれの特徴について解説していきます。

 

特徴1:考え方が複雑で、深く処理を行う

1を聞いた状態で10を想像し、考えを複雑にします。

調べものをする際などには深く掘り下げる傾向があるので、知識量が豊富であるという特徴があります。

また、生き方や哲学的な事柄に強い興味を持つため、浅い話を好まない傾向があります。

 

特徴2:過剰に刺激を受けやすい、敏感で疲れやすい

HSPの方は、敏感で疲れやすいため人込みや大きな音が苦手という方が多いです。

また、他人の些細な行動や言葉、表情に傷ついてしまい忘れることができないという特徴もあります。

同様に些細なことでも過剰なほどに驚いたり、ショックを受けやすいでしょう。

 

特徴3:全体的に感情の反応が強く、共感力も強い

HSPの方は、他人が怒られているシーンを見ても自分のことのように感じ、ネガティブな感情になったり傷ついたりすることがあります。

また、他人のちょっとしたしぐさや視線、声や表情から相手の機嫌や、今どのように思っているかを察する能力に長けています。

例えば、言葉を話せないような赤ちゃんや動物の気持ちを察することができる、というようなことです。

 

特徴4:些細な刺激を察知する、あらゆる感覚がするどい

HSPの方はあらゆる感覚が鋭いため、強い光や日光などのまぶしさが苦手だという方も多くいらっしゃいます。

また、静かな環境で仕事や勉強をしていても、冷蔵庫の動作音や時計の秒針の音などが気になってしまい集中できないこともあります。

また、カフェインや添加物に敏感に反応する体質であったり、肌着のタグや素材が我慢できないほど気になるといったかたも少なくありません。

 

HSPの気質は、「自分の性格だから仕方がない」と考えてしまうことがほとんどなので、心や体が疲れていても我慢して頑張ってしまう傾向があります。

そのため、ストレスが蓄積していつの間にか自律神経失調症などの症状に悩まされるケースもあります。

もしかしてHSPかも?と思ったら

自分がHSPかもと思ったら、環境や行動を変えてHSPとうまく付き合っていくことが大切です。

 

HSPの方が抱えやすい悩みには、以下のようなものがあります。

・周囲の人に「敏感」や「内気」と言われることが多い

・生活の急な変化に弱く、動揺してしまう

・複数のタスクをこなすのが苦手なので、混乱してしまう

・大きな音や強い光が苦手

・他人の気分に振り回されやすく、対人関係に疲れやすい

・小さな音や匂いにも敏感に反応してしまう

 

このようなHSPの方が抱えやすい悩みを感じる場合には、以下のような方法で行動や環境を変えて、HSPの特徴と上手に付き合っていく必要があります。

 

・刺激の少ない環境に身を置き、刺激そのものを避けたり負担に感じる相手とは距離を置き、自然体でいられる人間関係を大切にしたりする

・音や光など、外からの刺激に敏感すぎる場合には、眼鏡やイヤフォンなどのアイテムを活用し、刺激を和らげる

・HSPは病気や障害ではなく「生まれ持った特性(気質)」なので治療することはできません。しかしHSPの特性によって心が刺激を受けすぎた場合には、仕事や日常生活に支障をきたしたり、ストレスによってうつ病になったりするなどのマイナスの作用もあります。そのため自分一人で対処できないようであれば、カウンセリングを受けたり病院で適切な診療と治療を受けることが大切です。

 

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HSPの長所と短所(強みと弱み)

もしかして自分はHSPかも?と思ったら、HSPの長所と短所をよく理解しうまく付き合っていくことが大切です。

HSPの方の長所と短所は、以下のようなものです。

 

HSPの方の長所(強み)

1.  共感力が強く、人の気持ちや痛みに気づきやすい

2.  他人への思いやりがあり、気配りができる

3.「人を助けたい」「人の役に立ちたい」という感情が強い

4.  感受性や想像力が豊かでクリエイティブ

5.  危機管理能力が高い

6.  空気を読む力、察する力が強い

7.  1つ1つ丁寧で、探求心がある

 

HSPの方の短所(弱み)

1.  人の言動を過剰に気にしてしまう

2.  失敗を恐れて優柔不断になる

3.  過去の失敗が忘れられない

4.  音、光、温度など環境の変化に敏感

5.  マルチタスクが苦手

6.  丁寧なあまり時間がかかる

HSPの方に向いている仕事

ここまで、HSPの方の特徴や長所・短所について解説してきました。

このような特徴を持つHSPの方には、次のような仕事が向いています。

 

人の心や痛みを解決する仕事

人の痛みに敏感で共感力が高いHSPの方には、「人の悩みを解決する仕事」が向いています。

例を挙げると、整体師、マッサージ師、エステティシャン、セラピストなどの体を癒す仕事や、カウンセラー、コーチングなど人と話して悩みを解決する仕事などです。

 

正確さが求められる仕事

HSPの方は、1つ1つの仕事が丁寧で強い探求心を持っているため、「精密さや正確さが求められる仕事」に向いています。

具体的には、エンジニアや経理、事務などです。

 

静かな環境でマイペースにできる仕事

外部の刺激に敏感なのでそのような刺激がなく、自分のペースでできる仕事もHSPの方には向いています。

webマーケターやデザイナーなどの情報やデータを扱う仕事は、基本的に自分のペースで仕事を行うことができ、在宅勤務も可能なケースもあるので、自分のペースで仕事をしやすいというメリットがあります。

 

感性や想像力を活かせる仕事

デザイナーやイラストレーター、ハンドメイド作家、画家、カメラマンなどクリエイティブな仕事も、HSPに向いています。

 

人との関わりが少ない仕事

HSPの方の中には、他人との付き合いが苦手な人もいます。

そのため、家事代行や倉庫作業、新聞配達、清掃員、図書館司書などの人とのかかわりが少ない仕事も向いています。

HSPの方に向いていない仕事

HSPの方は、その特性ゆえに向いていない仕事もあります。

ここでは、HSPの方に向いていない仕事について解説していきます。

 

ノルマや競争の厳しい仕事

HSPの方は物事に対して過剰に反応しやすいという特性があるため、ノルマや目標を過度なプレッシャーとして感じやすい傾向があります。

そのため、保険や不動産営業などの営業職に就いた場合、日々契約やアプローチ数に追われることが多いので、HSPの方には向いていません。

 

移り変わりの早い仕事

HSPの方は物事を慎重に考えてから行動に移す傾向が強いため、臨機応変な対応が求められる仕事を続けるのは難しいでしょう。

飲食店のスタッフや営業職、教師などの仕事はHSPの方には向いていません。

 

人との関わりが多い仕事

大勢の人の中で仕事をすることが苦手な傾向にあるHSPの方は、人との接点が多い仕事を続けるのは難しいでしょう。

ホテルやレストランのスタッフ、看護師、介護士、アパレルスタッフ、コールセンタースタッフなど多くの人と関わりを持つ必要がある仕事は向いていません。

HSPに方に向いている仕事の探し方

HSPの方が仕事を探す場合に大切なのは、業界や業種ではなく“職種”や“働き方”が自分に合っているかということに重点を置くことが大切です。

HSPの特性上、仕事内容や働き方、職場での人間関係で働きやすさが大きく左右されるため、業界や業種に注目して就職活動を行うより、職種や働き方にメインをおいて就職活動をすることをお勧めします。

職種によって働き方はある程度見えてくるので、どの職種がどのような働き方をするのか知り、向いている仕事を見つけていきましょう。

また、自己分析を行い自分が苦手な環境やストレスを感じやすい状況を把握しておくことが大切です。

騒音が激しい場所や、長時間拘束され雑務の多い環境、チームワークが必要とされる環境などあらかじめ苦手な環境を把握しておくことで、自分にあった仕事を探しやすくなります。

また、HSPの方には特有の「強み」もあるため、それを活かすことができる仕事を探すようにしましょう。

自分一人での仕事探しに限界を感じた場合には、転職サイトやエージェントを利用するのもおすすめの方法です。
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まとめ

ここまで、HSPの方の特徴や長所・短所、向いている仕事と向いていない仕事などについて解説してきました。

HSPの方がどのような特徴を持っているかや、どのような仕事に向いているかについてお判りいただけたと思います。

HSPの方が仕事を探す際には、“職種”と“働き方”に着目して仕事を探すことが大切ですが、自分で最適だと思う仕事を見つけられない場合には、エージェントに相談し、企業とのマッチングをしてもらうことで、最適な仕事に就くことができるでしょう。
atGPエージェント

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ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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