双極性障害に向いてる仕事と続けられる働き方!続かない時の対処法は?
更新日:2025年12月25日

誰でも、楽しくワクワクした気分になる時や嫌なことがあって落ち込むことはあります。「双極性障害」は、そのような日常的な気分の波を超えた「躁状態」と、すべてに対して無関心、無気力になったり、生きていることさえ辛いような「うつ状態」を繰り返す精神疾患です。今回は「双極性障害」と診断された方にあった仕事、働き方をまとめました。
目次
双極性障害(躁うつ病)とは
双極性障害は、気分が異常に高揚した「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」が繰り返し現れる病気で、以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。
双極性障害のうち、躁状態とうつ状態を繰り返すものをⅠ型、軽躁状態とうつ状態を繰り返すものをⅡ型と分類されています。
双極性障害Ⅰ型の特徴と症状
双極性障がいのⅠ型とは、社会生活に著しい支障をきたすほどの「激しい躁状態」と「抑うつ状態」を繰り返す疾患です。
躁状態では気分が異常に高揚し、活動的すぎて浪費や対人トラブルを起こしやすく、入院が必要になることも少なくありません。
一方の抑うつ状態では、強い憂うつ感や無気力に襲われます。この躁とうつの差が極端であることがⅠ型の特徴です。
双極性障害Ⅱ型の特徴と症状
双極性障害Ⅱ型は、Ⅰ型よりも症状が軽い「軽躁状態」と、「うつ状態」を繰り返す病気です。
Ⅱ型の躁症状は、Ⅰ型ほど社会生活に深刻な支障をきたすレベルではありません。ですが、それが決して「Ⅰ型より軽い病気」であることを意味するわけではありません。
Ⅱ型の特徴として、うつ状態が長期にわたって慢性化しやすい傾向があり、しばしば単なる「うつ病」と誤診されてしまうことがあります。また、激しい気分の波や強いイライラ感から、時に突飛な行動に出てしまう場合もあり、日常生活や対人関係において深い悩みを抱えがちになるのが病気の実態です。
躁状態とうつ状態の症状、周りからみてわかるサイン
● 躁状態の症状
・寝なくても元気で活動できる
・しゃべりすぎる
・様々なアイディアが浮かんでくるが、気が散りやすく最後までやり遂げることができない
・自信過剰になる
・買い物やギャンブルにお金をつぎこむなど気が大きくなる
・怒りやすくなる
多くの場合は、自分が躁状態であることの認識が欠如しています。
様々な活動をせわしなく行い、おせっかいと受け取られるような行動をしたり、邪魔をされると怒り出すなどのトラブルが起こることから、職場での対人関係に問題を生じることがあります。
● うつ状態の症状
・憂うつ、気分が重い
・体がだるい、疲れやすい、仕事に行けない
・イライラして、いつも不安
・疲れているのに眠れない、食欲がない
・何をしても楽しくない、何に対しても興味がわかない
・表情が暗い、反応が遅い
うつ状態になると、躁状態から一変してすべてのことに対し関心がわかなくなり、無気力な抑うつ状態になって、起き上がることができない、職場に行けないなど日常生活に支障がでることがあります。
双極性障害の治療
双極性障害のある方の中には、本人が躁状態の時を「元気で活動的な時期」と錯覚していることがあります。
先ずは本人が双極性障害であると気づくことが重要なので、上記の症状やサインが見られる時には早期に医師の診察を受けましょう。
双極性障害だと仕事は続かない?
双極性障害があると「仕事は続かないのでは」と不安になるかもしれませんが、治療をしながら働き続けることは可能です。ただし、気分の波が仕事や人間関係に影響を与えることもあるため、継続には工夫が必要です。
大切なのは、一人で抱え込まず、職場や家族の理解を得て、主治医と相談しながら治療を進めることです。まずは主治医に仕事を続けたい意思を伝え、可能か判断してもらいましょう。自己判断で無理をすると悪化しかねません。
主治医の許可が出たら、職場にも伝えておくことをお勧めします。症状によって休職したり、周囲とトラブルになったりする可能性を事前に話しておくことで、理解と協力を得やすくなり、安心して働き続ける基盤ができます。
双極性障害の方が仕事ができないと感じる理由

● 認知機能の低下によるミスや効率の悪化
双極性障害の影響で、注意力、記憶力、計画力、判断力といった「認知機能」が低下することがあります。
うつ状態: 集中力や思考力が落ちるため、一つのことに取り組んだり計画を立てたりすることが難しくなります。
躁状態: 注意が散漫になり、衝動を抑えられなくなることで、仕事に集中できずミスが増えたり、効率が著しく低下したりします。
● 対人関係におけるトラブルの増加
気分(躁・うつ)の波が激しくなることで、職場でのコミュニケーションに支障をきたす場合があります。
躁状態: 気が大きくなったりイライラしやすくなったりするため、攻撃的な言動をとってしまったり、実現不可能な約束をして周囲の信用を失ったりすることがあります。
うつ状態: 他者との関わりを避ける傾向が強まり、必要な連絡や相談がスムーズにできなくなることで、仕事がやりづらくなります。
● 出勤の困難さと身体的な不調
症状によって、規則正しく仕事を続けること自体が難しくなるケースが多く見られます。
意欲の低下: うつ状態のときは外出することさえおっくうに感じ、遅刻や無断欠勤が増えてしまうことがあります。
身体症状: 不眠、食欲低下、強い倦怠感、頭痛、めまいなどの身体的な不調が現れやすく、体力が持たずに「仕事が継続できない」と感じる要因となります。
双極性障害で引き起こされる職場のトラブルと悩み
双極性障害は、気分が極端に高揚する「躁状態」と、激しく落ち込む「鬱(うつ)状態」を繰り返す病気です。この気分の波は、仕事のパフォーマンスや職場の人間関係に大きな影響を及ぼし、多くの方が「自分ではコントロールできないもどかしさ」に悩んでいます。
具体的にどのようなトラブルや悩みが起こりやすいのか、5つの視点で解説します。
1. パフォーマンスの極端な変動による信頼への影響
最も多く聞かれる悩みが、時期によって仕事の成果に激しい差が出てしまうことです。
躁状態の時: 万能感に溢れ、普段の何倍ものスピードで仕事をこなします。「自分なら何でもできる」と過信して、キャパシティを越える大量のタスクを引き受けてしまうことも少なくありません。
鬱状態の時: 集中力が著しく低下し、メール一本返すのにも数時間かかる、あるいは全く手が動かなくなります。 この落差により、周囲からは「あんなに優秀だったのに、急にやる気がなくなったのか?」と誤解され、安定性を欠くと評価されてしまうことが大きな悩みとなります。
2. 対人関係におけるトラブルと孤立
気分の波は、コミュニケーションの質も変えてしまいます。
躁状態の時: お喋りが止まらなくなったり、上司や同僚に対して攻撃的・批判的な態度をとったりすることがあります。自信過剰な振る舞いが「身勝手だ」と思われてしまうリスクがあります。
鬱状態の時: 逆に、人との接触を極端に避けるようになります。挨拶や報告・連絡・相談(ホウレンソウ)が滞り、職場での連携が難しくなることで、次第に孤立感を深めてしまうケースが多く見られます。
3. 判断力の低下による重大なミス
病状は「思考」そのものにも影響を与えます。
躁状態ではリスク管理ができなくなり、独断で高額な契約を進めたり、実現不可能な計画を立ち上げたりといった「無謀な判断」を下しがちです。
一方で鬱状態では、思考停止に陥り、普段なら間違えないような単純な確認ミスを繰り返します。 こうしたミスが重なると、「いつか取り返しのつかないことをするのではないか」という恐怖心から、働くこと自体が怖くなってしまう方も少なくありません。
4. 勤怠管理の難しさと薬の影響
双極性障害の方は、睡眠リズムが崩れやすく、それが勤怠に直結します。
躁状態でのオーバーワークが引き金となり、その反動(クラッシュ)として激しい鬱状態が訪れ、朝起きられなくなるというサイクルを繰り返しがちです。
また、治療薬の副作用による「日中の強い眠気」や「倦怠感」も切実な悩みです。周囲からは「だらけている」と見えてしまうのではないかという不安を常に抱えながら、必死にデスクに向かっている現状があります。
5. 自己嫌悪のループとキャリアへの不安
躁状態の時の行動を、鬱状態になった時に振り返り、「なぜあんな振る舞いをしてしまったのか」と激しい自己嫌悪に陥ることが、この障害特有の苦しさです。 過去の自分の言動に責任を感じ、職場に居づらくなって離職を繰り返してしまう「職歴の断絶」に悩む方も多いです。「このまま今の会社で働き続けられるのか」「再就職しても同じことを繰り返すのではないか」という、将来への強い不安が常に心に影を落としています。
これらの悩みは、双極性障害の方の「性格」や「努力不足」によるものではなく、あくまで「疾患の症状」が引き起こしているものです。
大切なのは、自分の波のパターンを把握し、主治医や職場の支援担当者、そして転職エージェントなどと情報を共有することです。適切な「合理的配慮」を受けることで、波を最小限に抑えながら長く活躍できる環境は必ず見つかります。
今、もし職場で「自分はダメだ」と責めているのなら、まずはその足を止めて、今の状態を整理することから始めてみましょう。
双極性障害の方が仕事をする上で気をつけること
双極性障害Ⅰ型の特徴は、激しい躁状態です。
躁状態の時には気持ちが非常に高揚して何でもできる気がして、人の意見に耳を貸さなかったり、計画もなしにやってしまうこともあります。
また、イライラしたり怒りっぽくなったりもする傾向が見られたら早期に主治医に相談する等して悪化させないことが大切です。
双極性障害Ⅱ型は、軽度の躁状態であるためⅠ型と比べると仕事への影響は大きくありません。
軽躁状態の時には、元気がよく心身共に活発で自信に満ちあふれ、アイディアがどんどん浮かんでくることから一部の人にとっては生産的な時期となります。
しかし、注意が散漫になったり、自信過剰になり無謀な計画を実行したりすることがあるので注意が必要です。
また、軽躁状態の時に休息や睡眠時間を削って無理をして仕事に没頭することで、その反動でうつ状態に移行することがあります。
うつ状態になるとすべてに対して無関心・無気力になることから仕事が手につかなくなったり、ひどい場合には朝起きれなかったり体が動かなくなり職場に行けなくなるなど仕事を続けるのが難しい状態になることもあります。
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双極性障害の方に向いている職場環境や仕事
向いている職場環境
双極性障害の方が働く上で最も重要なのは、気分の波を最小限に抑えることです。単に楽な仕事ではなく、「生活リズムを一定に保ち、負荷を予測できる環境」が再発防止と継続の鍵となります。以下に、5つの重要ポイントと合理的配慮の例をまとめました。
● 生活リズムを一定に保てる環境(就業時間の安定)
双極性障害の方にとって、睡眠不足や不規則な生活は再発の最大のトリガーとなります。そのため、毎日決まった時間に始まり、決まった時間に終わる環境が理想的です。
▷向いている環境: 残業が少なく、シフト制ではない職場。
▷合理的配慮: 生活リズムを維持し睡眠を確保するため、残業の免除・制限による定時退社の徹底や、夜勤を避けた日勤帯のみの固定勤務を認めるなど。
● 業務量とスケジュールが予測可能な環境(ストレスの管理)
突発的なトラブル対応や、日によって業務量が激しく変動する環境は、躁状態での過活動や、うつ状態での思考停止を招きやすくなります。
▷向いている環境: 業務がマニュアル化され、中長期の予定が立てやすい職場。
▷合理的配慮: 締め切りの調整や急ぎでない業務のストックを通じて不調時にも柔軟に対応できるよう業務量を平準化し、混乱を防ぐため上司がタスクの優先順位を明確に指示するなど。
● 柔軟な働き方が選択できる環境(身体的負荷の軽減)
双極性障害の方は、気分の波に伴って身体のだるさや、周囲の刺激に対する敏感さが変化することがあります。その日のコンディションに合わせて調整できる仕組みがあると、継続性が高まります。
▷向いている環境: 在宅勤務やフレックスタイム制、時間単位の有給休暇がある職場。
▷合理的配慮: 通勤に伴うストレスや疲労を軽減するため週に数回の在宅勤務を認めることや、薬の副作用による起床困難に配慮し時差出勤や短時間勤務を認め負担を軽減するなど。
● 適切な相談体制と心理的安全性が高い環境(人間関係)
躁状態での攻撃的な言動や、うつ状態でのコミュニケーション拒否など、対人関係でのトラブルが離職に繋がることが多いのも双極性障害の特徴です。
▷向いている環境: メンタルヘルスへの理解があり、相談窓口や産業医が機能している職場。
▷合理的配慮: 主治医からのアドバイス共有や体調報告を行うため週に一度程度の定期的な面談を実施し、複数の指示による混乱を避けるため窓口となる担当者を固定して指示系統を一本化するなど。
● 感覚刺激が少なく落ち着いて作業できる環境(物理的環境)
気分の波がある時は、周囲の音や光、人の動きに対して過敏になり、集中力が著しく低下することがあります。
▷向いている環境: パーテーションがあるデスクや、静かな休憩スペースがある職場。
▷合理的配慮: 集中力を維持できるよう耳栓やヘッドホンの使用を許可し、刺激の少ない端の席へ配置するなどの調整を行うほか、疲れや変化に応じて静かな場所で数分間の休息をとることを許可するなど。
これらの配慮を受けるには、自身の特性を伝える「オープン就労」が前提となることが多いです。「これがあれば会社に貢献できる」という前向きな姿勢で交渉しましょう。 職場環境の整備と、自身のセルフケア(服薬・睡眠管理)という「両輪」が噛み合うことで、双極性障害を抱えていても自分らしく活躍し続けることが可能になります。
向いている仕事
双極性障害の方が無理なく働き続けるためには、仕事内容そのものに加え、職場環境や働き方の柔軟性、周囲の配慮といった「働く条件」が自分に合っているかを見極めることが重要です。
特に「柔軟な勤務時間」「静かで落ち着いた環境」「決まった流れで進められる」という条件を満たしやすい以下の仕事が向いています。
● オフィスワーク(事務補助、データ入力、スキャン業務など)
業務の流れが一定でマニュアル化されていることが多く、突発的な変化が少ないため、気分の波がある中でも安定して取り組みやすい特徴があります。
● 清掃や軽作業
作業内容がシンプルで現場での変化が少ないため、心理的な負担を抑えながら淡々と業務を遂行することが可能です。
● 在宅ワーク(ライティング、デザイン、内職など)
理由: 自宅という落ち着いた環境で自分のペースで働けるため、対人関係のストレスを軽減し、体調に合わせて柔軟に調整しやすくなります。
● 障害者雇用枠での業務
疾患の特性や体調に対する周囲の理解が得られやすく、通院や休憩といった必要な配慮を前提として働けるため、長期的な継続が期待できます。
「向いている仕事」は人それぞれ異なります。大切なのは無理なく続けていける働き方を見つけることです。そのために、就労移行支援などの専門サービスを活用しながら、自分の体調や希望に合った仕事を一緒に探していくことも一つの有効な手段となります。
双極性障害の方が仕事を続けるポイント

双極性障害の悪化を防ぐためには、できる限り規則正しい生活を心がけることが大切です。そのためにも夜勤や残業が少ない仕事や職場を選ぶことが望ましいと言えます。
また、双極性障害の症状をコントロールするには、定期的な医療機関の受診と薬物療法が不可欠なので、仕事の合間などに通院することができる環境も必要となります。
現在すでに仕事をされている方は、以下の働き方のポイントに気をつけて双極性障害の再発を防いでいきましょう。
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働き方のポイント1 早い段階で躁状態に気づける環境づくり
双極性障害のある方の中には、今自分が「躁状態」なのか、「うつ状態」なのか、躁うつが入り混じった「混合病期」なのか、健康な安定した精神状態「寛解期」なのかわからないことがあります。
双極性障害の症状をかかえながら働くには、双極性障害の症状や特徴を自分自身が十分に理解し、家族や職場の人にも知ってもらうことが大切です。
症状が落ち着いている「寛解期」に、躁になったらどうなるのかを思い返してみましょう。
「ついついしゃべり過ぎる」「なんでもできる気がして計画なしでやってしまう」「イライラ、怒りっぽい」など躁の時に出る行動を、職場の人や家族に予め伝えておくと、いち早く変化に気づいてもらえます。
働き方のポイント2 躁状態の予兆や症状に気づいた後の対応
躁状態の時に無理をして仕事をすることで、それがうつ状態へ変化する原因になります。また、躁状態の高揚感や自信過剰から職場の上司や同僚の意見に耳を貸さなかったり、イライラや怒りっぽくなることで人間関係に影響を及ぼすこともあるので、「躁状態」になることを予測することは大切です。
症状が安定している「寛解期」に、自分が「躁状態」になったらどうなるのかを振り返り、症状が出た場合には、どう対応するのかをあらかじめ決めておくといいでしょう。また、職場の上司や同僚に、「躁状態」になった時にはどうすれば仕事がうまく進められるのか相談しておくと、大きなミスやトラブルを防ぐことができます。
また、睡眠時間が短くなると「躁状態」を起こしやすくなるため、仕事量を抑えて十分な睡眠時間と休息を取ることも必要です。
何より、双極性障害の基本的な治療法は薬物療法なので、症状が安定している「寛解期」であっても、自分の判断で服薬を中止することは避けましょう。
働き方のポイント3 うつ状態に備える
双極性障害は、「躁状態」と「うつ状態」を繰り返す精神疾患です。
「躁状態」の後には「うつ状態」が訪れるので、それに備えることが重要です。身体の調子が悪かったり、イライラしたり何となく不安だったり、眠れないと感じた時には、無理をせず仕事を早めに切り上げるようにするなど心掛けます。
繫忙期で、他の人がまだ仕事をしているのに、自分だけ早く帰るのは気が引けていまいがちですが、予め自分の病気の事を上司や同僚に理解してもらうことで、仕事の量や時間をコントロールして症状が重くなることを防ぐことができます。
双極性障害の症状が悪化すると、仕事を続けることが難しくなります。もし休職せざるを得ない場合も、後で職場への復帰がしづらくならない様に、病気への理解を求めると共に休職の可能性も職場に伝えておけると安心です。
双極性障害の方を採用した実績のある企業様も多数いらっしゃいますので、是非求人を見てみてくださいね。
働き方のポイント4 仕事を始めるタイミングと休みが増えた時の対処法
双極症(双極性障害)の方が安定して働くためには、開始時期の見極めと不調時の備えが不可欠です。
● 躁状態の時に働き始める決断をしない
双極症において、最も注意すべきは「躁状態(または軽躁状態)」での就職・復職の決断です。この時期は万能感が高まり、「今の自分なら何でもできる」と過信しやすくなります。しかし、無理な条件で仕事を始めてしまうと、その後に訪れる「うつ状態」への切り替わりに耐えられず、早期離職や再発を招くリスクが非常に高いです。まずは気分の波が落ち着いた「寛解期」が一定期間安定して続いているかを見極めることが大切です。
● 主治医や家族に相談し、意見を求める
自分では「絶好調だ」と思っていても、周囲からは危うく見えることがあります。そのため、就職や復職といった人生を左右する大きな決断をするときは、必ず主治医に相談してください。 専門的な医学的知見を持つ医師と、日常生活を支える家族の客観的な視点を取り入れることで、今の自分の状態が本当に「働く準備ができているのか」を冷静に判断することができます。
● 休みがちになったら、業務時間や業務内容について相談する
「朝起きられない」「欠勤や遅刻が増えた」という状況は、心身からの重要なサインです。無理に根性で乗り切ろうとせず、まずは早めに上司や産業医に現状を伝えましょう。具体的には、勤務時間を短縮する(短時間勤務)、残業を免除してもらう、あるいは精神的負荷の高い業務から一時的に外れるといった調整の相談を行います。双極症は気分の波をいかにコントロールするかが仕事の継続に直結するため、不調の初期段階で仕事のボリュームを適切に調整し、波を最小限に抑える工夫が不可欠です。職場に対して、自分の病気の特徴や「どのような配慮があれば働けるか」をあらかじめ伝えておくことも、スムーズな相談に役立ちます。
● 改善しないときは、休職も選択肢として利用する
業務の調整を行っても体調が改善しない、あるいは仕事自体が大きなストレス要因となっている場合は、「休職」を選択肢として積極的に検討してください。 休むことは決して「逃げ」ではなく、将来的に長く働き続けるための「戦略的なメンテナンス」です。無理をして退職に追い込まれてしまうと、その後のキャリア再開にさらに時間がかかることもあります。傷病手当金などの公的な経済支援制度を活用しながら、医師の指導のもとで十分に静養し、エネルギーを蓄える期間を設けることが、結果として再発防止と安定した就労生活につながります。
双極性障害の方の仕事に関する支援機関
双極症(双極性障害)を抱えながら仕事を継続したり、再就職を目指したりする際、自分一人で体調管理と仕事探しを両立させるのは非常に困難です。気分の波(躁とうつ)をコントロールしながら、自身の特性に合った職場を見つけるためには、専門の支援機関を効果的に活用することが鍵となります。
ハローワーク(公共職業安定所)
ハローワークは、最も身近な公的支援機関です。一般の求人だけでなく、「障害者専用窓口」が設置されており、双極性障害の特性を理解した専門の相談員によるサポートが受けられます。
● 専門窓口による相談
障害特性や体調の波、過去の職歴などを踏まえ、どのような働き方が可能かを一緒に検討します。
● 障害者雇用枠の求人紹介
双極性障害を企業側に開示した上で働く「障害者雇用」の求人を多数取り扱っています。これにより、通院や休憩などの「合理的配慮」を受けやすい環境を探せます。
● 障害者トライアル雇用
一定期間(原則3ヶ月)、試用期間として実際に働いてみる制度です。自分にその仕事が合っているか、体調を崩さず通えるかを確認してから正式雇用に移行できます。
就労移行支援事業所
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスです。一般企業への就職を目指す方に対して、事業所に通いながら必要なスキルや体調管理能力を身につける場を提供します。
● 生活リズムの安定化
双極性障害の方にとって最も重要な「決まった時間に通う」習慣を養います。
● セルフモニタリングの習得
自分の気分の波(躁・うつの兆候)を記録し、不調のサインに早めに気づくための訓練(セルフケア)を専門家と一緒に実施します。
● 職場実習とマッチング
実際の職場で数日間実習を行い、どのような環境ならストレスなく働けるかを検証します。
● 定着支援
就職後も半年〜数年にわたり支援員が職場を訪問し、企業側との調整役を担ってくれます。
地域障害者職業センター
各都道府県に設置されている、より専門的・医学的な視点を持つ支援機関です。
● 職業リハビリテーション
心理職などの専門家が「職業評価」を行い、得意な作業や苦手な環境を科学的に分析します。
● リワーク支援(復職支援)
休職中の方がスムーズに元の職場や新しい職場に戻れるよう、ウォーミングアップのプログラムを提供します。
● ジョブコーチ支援
就職後に専門のジョブコーチが職場へ出向き、本人には仕事の進め方を、企業側には双極性障害の方への接し方や配慮の仕方を直接アドバイスします。
障害者就業・生活支援センター(通称:なかぽー)
「仕事」だけでなく、安定した就労の基盤となる「生活」の両面をサポートする機関です。
● 生活面のサポート
双極性障害は金銭管理や睡眠リズムの乱れが仕事に影響しやすいため、家計や通院の状況など、生活全般の相談に乗ってくれます。
● 関係機関との連携
主治医や福祉事務所、職場などと連携し、本人が孤立しないようなネットワークを作ってくれます。
障害者特化型の転職エージェント
マイナビパートナーズ紹介のような、障害者の就職・転職を専門に扱う民間サービスです。
● 非公開求人の提案
一般には公開されていない、障害者配慮に積極的な企業の求人を多数保有しています。
● 合理的配慮の交渉代行
「通院のために月1回は休みが欲しい」「躁状態の兆候が出た時に業務量を減らしてほしい」といった、自分では言い出しにくい配慮事項を、エージェントが企業に伝えてくれます。
● キャリアカウンセリング
過去の失敗経験や現在の不安をじっくり聞き、無理のないキャリアパスを提案してくれます。
社内相談窓口・産業医
すでに就労している場合や、復職を目指す場合に重要となる学内・社内のリソースです。
● 産業医との面談
50人以上の事業所には産業医がいます。主治医の診断書をもとに、現在の業務量が適切か、部署異動が必要かなどの医学的判断を行い、会社に意見を述べてくれます。
● 相談専用窓口
近年、多くの企業が設置しているメンタルヘルス相談窓口です。匿名性を保ちながら、職場での困りごとを相談できます。
支援機関を選ぶ際のポイント
双極性障害の方は、状態(躁・うつ・寛解期)によって必要な支援が変わります。
●「まずは生活リズムを整えたい」場合 → 就労移行支援事業所
●「具体的な求人を探して、早く働きたい」場合 → ハローワーク または 転職エージェント
●「自分の適性を客観的に知りたい」場合 → 地域障害者職業センター
●「生活リズムや金銭管理も不安」な場合 → 障害者就業・生活支援センター
このように、各自の状況に合わせて最適な支援機関を活用するようにしましょう。
いずれの機関を活用する場合も、「主治医との連携」が必須です。どの程度の負荷まで耐えられるか、どのような配慮が必要かを主治医と確認した上で、支援員に伝えることで、ミスマッチのない仕事探しが可能になります。
atGP(アットジーピー)とは?
atGP(アットジーピー)とは、株式会社ゼネラルパートナーズが運営する各種障害者就職および転職支援サービスの総合ブランドです。
20年以上障害者の就職や転職の支援を行ってきた日本の障害者雇用のパイオニアともいえる存在が、このatGPです。
atGPの就職や転職に関するサービスは、基本的に無料で受けることができます。
障害や難病のある方に将来のビジョンも含めて、ひとりひとり異なる不安や悩みに関して専属のエージェントが二人三脚で寄り添い、サポートを行います。
双極性障害のある方が就職や転職をしたいと思った際にには、atGPに相談することをおすすめします。
まとめ
双極性障害の症状をコントロールしながら働くには、症状に早く気付き、対処していくことが必要です。
そのためにも、躁の時に出る行動を職場の人や家族に予め伝えておくと、いち早く変化に気づいてもらえるためお勧めです。
職場環境で困った時には、「産業医や産業保健スタッフ」「障害者職業生活相談員」に相談するとよいでしょう。
また、休職した際にはデイケアでの「リワークプログラム」で職場復帰の訓練を受けたり、退職となった場合も「就労移行支援サービス」で就職後に定着・活躍するための訓練を受けることができます。
就労移行支援サービスでは勤務先の企業で長く働けるように業務の環境を調整してくれる「定着支援」も行っています。
ご自身に合うサービスを見つけて活用していくこともお勧めです。








