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こだわりが強いのは病気?こだわりの強さを活かして働く方法

更新日:2025年11月07日

こだわりが強すぎて、周囲の人と上手くいかず悩んでいる方もいることでしょう。そのこだわりの強さは多くの場合、生まれつきの性格ですが病気が原因のケースもあります。本記事ではこだわりが強いことと病気との関係や、こだわりの強さを活かして働く方法などについて紹介します。
 

こんなお悩みありませんか?

こだわりが強くて、次のようなことで困った経験はありませんか?

 

・自分なりのルールがあり、物事がルール通りに進まないとイライラする。

・特定のことに関心が強くてこだわるあまり、ほかの事をないがしろにする。

・予定が突然変更になったときなど、臨機応変な対応ができない。

・自分の考えが絶対に正しいと思っており、間違っていても認められない。

・何事も白か黒かハッキリしないと気が済まない。

 

このような困りごとがよくある方は、「自閉スペクトラム症(ASD)」の特性が関係している可能性があります。

こだわりが強くなる自閉スペクトラム症(ASD)

「自閉スペクトラム症(ASD)」は、特定の事柄や場所、人、ルール、手順などに強いこだわりを示す特徴を持つ発達障害です。

 

自閉スペクトラム症(ASD)とアスペルガー症候群の違い

以前は、言葉や知的の発達に遅れがない場合は「アスペルガー症候群」と呼び、「自閉スペクトラム症(ASD)」と区別されていましたが、現在は「自閉スペクトラム症(ASD)」という診断名に統一されています。 

 

自閉スペクトラム症(ASD)の原因

「自閉スペクトラム症(ASD)」の原因は、はっきりと分かっていませんが、生まれつきの脳機能の異常によるものと考えられています。

大人の自閉スペクトラム症(ASD)の特徴

「自閉スペクトラム症(ASD)」には、次のような特徴があります。

 

興味関心の狭さや偏り

「自閉スペクトラム症(ASD)」の中核的な症状の一つが、「興味関心の狭さや偏り」です。興味を持つ対象が限定的なため、好きなことには没頭しますが他のことには無関心なケースがあります。また、こだわりが強いことから、臨機応変に対応できず、融通が利かないと思われてしまうこともよくあります。

 

人とコミュニケーションを図るのが難しい

「自閉スペクトラム症(ASD)」の方は、言葉や視線、表情や身振りなどによるやりとりが苦手だったり、自分の気持ちを伝えることや、相手の気持ちを読み取ることが難しいなどの特性があり、人とのコミュニケーションが苦手です。また、「適当」や「もう少し」など幅のある表現の判断や対応が難しい場合があります。

 

 

感覚の過敏さ・感覚の鈍麻さ

「自閉スペクトラム症(ASD)」の方は、感覚過敏または感覚鈍麻の特徴を持つことがあります。それぞれの症状には次のようなものがあります。

 

●感覚過敏

・日光や室内の照明、パソコン画面などの光がとてもまぶしく感じて、目を開けていられなかったり、気分が悪くなったりすることがある。

・大きな音、特に突然の音が苦手

・衣服の内側のタグや着心地、素材などが気になる

・タバコ、化粧品、人や動物の匂いなど、特定の匂いが苦手で、ときには気分が悪くなることもある

 

●感覚鈍麻

・温度の変化に無頓着

・音が聞き取りにくい、人に呼ばれても気が付かないことがある

ASDの特徴を持つ大人が注意すること

「自閉スペクトラム症(ASD)の方は、その特性から周りの人たちから「配慮が足りない」や「空気が読めない」と思われてしまうことがあります。その結果として職場などで孤立してしまうことがあり、それが原因で二次的な症状が現れてしまうことがあります。

 

二次的な症状としては、人間関係で孤立する状況から「引きこもり」や「うつ病」になることがあります。また、「自閉スペクトラム症(ASD)」の方は、不安や恐怖に敏感で強いストレスを受けやすく、「パニック障害」や「社交不安障害」などになることもあります。

こだわりの強さを活かして働く方法

「自閉スペクトラム症(ASD)」で、こだわりの強い傾向の方は、次のような仕事が向いています。

 

得意な仕事を選ぶ

「自閉スペクトラム症(ASD)」の方は、特定のことに強い関心を持つ傾向があります。この強みを活かすために、自分の得意な分野や興味が持てる分野の仕事を選ぶと良いでしょう。

 

マルチタスクが少ない仕事を選ぶ

「自閉スペクトラム症(ASD)」の方は、臨機応変に対応するのが苦手です。複数のタスクをこなす業務は負担になることがあります。そのため一つの作業に集中できる仕事や作業の流れが決まっている仕事を選ぶと良いでしょう。

自分のこだわりの強さと自閉スペクトラム症(ASD)との関連を知るには

こだわりが強すぎて日常生活や仕事に支障がある場合は、「自閉スペクトラム症(ASD)」の可能性があります。精神科や心療内科で診断してもらいましょう。「自閉スペクトラム症(ASD)」を含む発達障害の診断は、問診と検査によって行われます。

 

「自閉スペクトラム症(ASD)」は、生まれつきのもので完全に治すことはできません。しかし、適切な支援や療育を受けることで、日常生活を円滑に過ごしたり、対人関係で必要なスキルを身につけることは可能です。

自閉スペクトラム症(ASD)の方の就職活動

「自閉スペクトラム症(ASD)」を含む発達障害の方のなかには、その特性によってなかなか就職できずに悩んでいる人もいることでしょう。そのようなケースでは、障害者の就職に詳しいプロに相談するのがおすすめです。

 

「atGP(アットジーピー)ジョブトレ」は、障害者の転職サービス業界 No.1の「atGP(アットジーピー)」が運営する就労移行支援サービスです。うつ病・発達障害・統合失調症・聴覚障害・難病に特化したコース制で、自分の障害に合ったサポートが受けられます。

まとめ

「自閉スペクトラム症(ASD)」は、特定の事柄や場所、人、ルール、手順などに強いこだわりを示す特徴を持つ発達障害です。職場では、「特定のことにこだわるあまり、ほかの事をないがしろにする」「予定が変更になったときに、臨機応変な対応ができない」など、トラブルになることもあります。

 

しかし、「自閉スペクトラム症(ASD)」の特性であるこだわりの強さを活かせる仕事もあります。自分に合った仕事や職場を見つけてみましょう。

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ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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