就労継続支援A型の仕事内容とは?給与や対象者をわかりやすく解説
更新日:2026年02月27日

就労継続支援A型は、雇用契約を結びながら働ける福祉サービスですが、実際の仕事内容や働き方は事業所によってさまざまです。軽作業だけでなく、事務補助やPC作業、清掃、製造など幅広い業務があります。本記事では、就労継続支援A型の仕事内容や平均給与、向いている人の特徴を分かりやすく解説します。自分に合った働き方を見つけるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
目次
就労継続支援A型とは
就労継続支援A型とは、2013年4月に施行された「障害者総合支援法」にもとづいた障害や難病がある人に対する就労支援サービスのことを言います。
障害者総合支援法は、それまで施行されていた障害者自立支援法の内容を精査し、問題点を改正して作られた法律です。障害や難病がある人が、個人個人の障害や病気の程度により、ニーズに応じた組み合わせでさまざまな福祉サービスを利用することができるようになっています。
そして、障害や難病を持っていても、サポートを受けながら働きたいというニーズに対応しているのが就労継続支援A型という福祉サービスになります。
就労継続支援A型の仕事内容とは?

就労継続支援A型のサービスを提供している事業所で行う仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか?その仕事内容は事業所によってさまざまなものがあります。例としては、
・カフェやレストランでの調理や配膳
・販売店でのお客様への接客や販売・品出し
・パソコンでのデータ入力などの事務系の作業やウェブ作業
・商品を袋詰めにしたりシールを貼ったりする軽作業
・清掃・配達業務
・農作業など
などが挙げられ、その仕事の種類は多岐に及びます。
このような就労継続支援A型事業所の求人は、一般の求人誌や求人ウェブサイト、職業安定所で探すことが可能です。
就労継続支援A型での仕事内容は、サービスを提供する事業所により異なるので、自分に合った仕事内容の就労継続支援A型事業所を探して、利用を検討することをお勧めします。
就労継続支援A型の労働時間
就労継続支援A型は事業所と雇用契約を結ぶため、原則として労働基準法が適用されます。1日の労働時間は4〜6時間程度に設定されていることが多く、週20時間以上の勤務が一般的です。個人の体調や体力に合わせて短時間から開始し、段階的に時間を延ばせるケースも少なくありません。無理のない範囲で着実に実務経験を積みながら、規則正しい生活リズムを整え、将来的な一般就労に向けた準備を進めることができます。
就労継続支援A型の平均給与と手取りの計算方法
就労継続支援A型事業所は、雇用契約を結んで一定の支援を受けながら働くことができるサービスです。就労継続支援A型は福祉サービスであるとはいえ、利用者は雇用契約を結んで仕事をすることになり、賃金が発生します。
そのため、就労継続支援A型事業所で働く人はその事業所がある県に定められた最低賃金、またはそれ以上の賃金が支払われます。最低賃金は年々変更されるので、常に住んでいる都道府県の最低賃金を確認するようにしましょう。
以下は令和7年の主要な地域の最低賃金です。
・北海道 1,075円
・宮城県 1,038円
・東京都 1,226円
・神奈川県 1,225円
・埼玉県 1,141円
・千葉県 1,140円
・愛知県 1,140円
・大阪府 1,177円
・広島県 1,085円
・福岡県 1,057円
厚生労働省が公表している最新の統計(令和5年度実績)に基づくと、就労継続支援A型事業所における賃金の全国平均は月額 83,551 円となっており、時給に換算すると一時間当たり 995 円でした。(参考:令和5年度工賃(賃金)の実績について|厚生労働省)
この中から200円程度の雇用保険が控除され、さらに交通費が支給されない就労継続支援A型事業所もあるため、交通費も引かれます。
手取りの計算方法
実際の手取り額を計算すると、賃金-雇用保険料-交通費=手取り額となります。
雇用保険は、週に20時間以上働いている人は必ず加入します。
また、働き方によっては社会保険に加入する義務が出てくる場合もあります。そのような場合には、賃金の中から雇用保険料と交通費のほかに社会保険料を引いた額が手取り額となります。
就労継続支援A型の対象者ってどんな人?

就労継続支援A型で福祉サービスを受けることができる人の条件は、以下の通りです。
障害福祉サービス受給者証を所持している障害や疾患のある方
就労継続支援A型のサービスを受けるには障害者手帳を持っていることが条件であると思われがちですが、必ずしも障害者手帳が必要なわけではありません。
就労継続支援A型を利用する際に必要なのは障害福祉サービス受給者証(以下、受給者証)です。障害者手帳と受給者証は全くの別物であるため、障害者手帳をお持ちの方でも福祉サービスを利用する場合は受給者証の取得が必要になります。
障害者手帳は受給者証を申請するときの障害や疾患があることを証明する書類の一つです。障害者手帳を持っていない場合は、医師の診断書や自立支援医療受給者証が証明書類に該当します。
受給者証の申請手順や必要書類などについては、お住いの自治体の障害福祉窓口に一度問い合わせてみることをお勧めします。
サービス利用開始の時点で18歳以上65歳未満であること
就労移行支援事業所を利用したが、一般枠でも障害者枠でも就職できなかった人、特別支援学校を卒業後に就職活動を行ったが就職に結びつかなかった人、一般の企業などでの就労経験はあるが障害や難病等の理由により離職し、現在雇用関係がない人などが挙げられます。
就労継続支援A型事業所で働く人は、労働者かつ利用者として位置づけられ、平成30年9月時点では、約6.9万人の人が就労継続支援A型のサービスを利用しています。その内訳は、身体障害者が13,168人、知的障害者が23,824人、精神障害者が31,374人です(国保連データ平成30年9月より)。
就労継続支援は障害者総合支援法に基づいた福祉的就労施設です。一般企業で障害者枠・一般枠で就職したい、という方には就労移行支援事業所へ通い、ビジネススキルなどの研修を受けたうえで就職に挑戦してみるのもよいかもしれません。
就労継続支援A型を利用できる期間
就労継続支援A型の利用期間は、原則として制限はありません。市区町村の支給決定と事業所との雇用契約が続く限り継続して利用可能です。一般就労への移行を目指しながら、個々の状況に合わせて数年単位で利用するケースも多く、安定した環境で着実にスキルを磨き、将来に備えることができます。
就労継続支援A型の利用方法・利用料金について
応募する前
就労継続支援A型事業所で福祉サービスを受けながら働くためには、まず働きたいと思う就労継続支援A型事業所をインターネットの障害福祉サービス検索サイトや職業安定所で見つけます。
このとき、その就労継続支援A型事業所でどのような仕事ができるのか、最低週に何日、何時間働く必要があるのか等の条件をよく見て、自分に合いそうなものかどうかをしっかり確認します。
自分に合った就労継続支援A型事業所を見つけ、事業所に連絡し、応募に際してどのような手続きが必要かを聞いておきましょう。
選考~利用開始まで
選考は、履歴書を送付して書類選考を受け、通過後に面接という流れになるのが一般的です。また、履歴書を持参して面接に赴くケースもあります。
面接に合格したら、市区町村の窓口を通して就労継続支援A型のサービスを受けるための手続きを行います。この手続きを行う際には、まず市区町村の担当調査員による生活状況の聞き取り調査を受けます。次に、どのサービスをどのように利用したいのかということを説明する「サービス等利用計画案」の作成が必要です。
このサービス等利用計画書を市区町村の窓口に提出すると、就労継続支援A型のサービスを受けるために必要な受給者証が発行されます。この就労継続支援A型の受給者証が発行されて初めて、就労継続支援A型事業所で福祉サービスを受けながら働くことが可能になり、ここで勤務開始となるのです。

利用料金について
就労継続支援A型作業所で働く人は、サービスの利用者兼労働者という立場になるため、収入条件によってはサービスの利用料金を支払う場合があります。
生活保護受給世帯や、市区町村民税非課税世帯の人は利用料金は必要ありません。
条件は以下の通りです。

就労継続支援A型のメリット・デメリットについて
就労継続支援A型の福祉サービスには、メリットがありますがデメリットもあります。
メリット
まずメリットとは、雇用契約を結んで就労継続支援A型事業所で働くことになるため、最低賃金が保証されるという点です。
ですので、安定した収入を得ることができ、就労時間などの条件を満たせば各種保険にも加入できるため、安心して事業所で働くことができます。
また、さまざまな職種の事業所があるため、利用する事業所を選ぶことで自分に合った職種の仕事をすることも可能です。
デメリット
デメリットとしては、雇用保険を結んで働くため、一定の体力や能力が必要とされ、また行う作業に対して「仕事をしている」という意識を持つ必要があることです。
それ以外にも、支援体制が整っているため障害者や難病を持つ人は居心地がよく、一般企業への就労へ移行する意欲が低くなるという点もデメリットであると言えるでしょう。
就労継続支援A型とB型の違いについて
就労継続支援サービスにはA型とB型があります。この二つの就労継続支援サービスにはどのような違いがあるのでしょうか。簡単な図にまとめてみました。

どちらも障害や難病を持っている人が、福祉サービスを受けながら働くことができる場所であることは同じです。
就労継続支援A型は事業所と雇用契約を結んで働くのに対して、就労継続支援B型では、雇用契約を結ばずに働くという違いがあります。
就労継続支援A型事業所では雇用契約を結ぶため「賃金」を受け取ることになりますが、就労継続支援B型事業所では雇用契約を結ばないため「工賃」を受け取ります。
就労継続支援B型で支払われる工賃は時給換算ではなく出来高制であるため、時給に換算すると最低賃金より低くなるケースがほとんどですが、自分の体調や体力に合わせて働くことが可能になるといったメリットがあります。
また、就労継続支援B型で福祉サービスを受けることができる人は、障害や難病を持ち、なおかつ年齢や体力の面で一般就労が難しいという条件に当てはまる必要があります。
ですので、就労継続支援A型事業所での作業内容より就労継続支援B型事業所の作業のほうが、軽作業が多いことがほとんどです。
さらに就労継続支援A型の福祉サービスを受けることができるのは原則として18歳以上65歳未満という年齢制限があるのに対して、就労継続支援B型の福祉サービスを受ける人に対する年齢制限はありません。
就労継続支援A型の特徴
就労継続支援A型の大きな特徴は、難病や障害がある方が「雇用契約」を結び、ある程度のサポートを受けながら職場で働くことができるという点です。
この雇用契約を結んで働くということは、労働基準法などの労働関係法規等の適用を受ける「労働者」として扱われるということです。そのため就労継続支援A型で働く人は、最低賃金もしくはそれ以上の賃金を受け取ることができたり、労働基準法に定められた時間以上の労働を強いられたりしないなど、法律によって保護される立場になります。
就労継続支援A型は、雇用契約に基づいた働く場を提供すること以外にも、一般企業への就労に必要な知識や技能の訓練を提供しており、能力が高まった人に関しては、一般の企業へ就職にむけての支援を行うという役割もあります。
就労継続支援A型事業所の指定条件
就労継続支援A型事業所の指定を受けるには、1.従業員の配置など人員基準、2.必要な設備基準、3.運営上の基準の3つを満たす必要があります。この基準は指定後も継続して満たされなければなりません。また、障害者就業・生活支援センターと連携し、利用者の就職後6か月以上の相談支援を行わなければなりません。法人でない申請者や条件を満たさない場合、指定は受けられません。
就労移行支援、就労定着支援との違い
就労A型継続支援と、就労移行支援・就労継続支援B型・就労定着支援についての比較を表にまとめました。

就労A型継続支援が、雇用契約ありなのに対し、就労継続支援B型・就労定着支援・就労移行支援では雇用契約はありません。
また、就労継続支援には賃金が発生するのに対し、就労定着支援・就労移行支援では賃金が発生しないというのも大きな違いになります。
A型就労継続支援事業所の選び方
就労継続支援事業所の選び方には、どのようなものがあるでしょうか。以下のポイントを押さえながら、選ぶことをおすすめします。
①就労継続支援事業所の仕事内容が自分に合っているか
A型事業所で従事できる仕事の内容は、その事業所によってさまざまです。自分の希望する仕事があるか、やってみたい仕事内容かを確認しましょう。
②事業所や他の通所者の雰囲気は自分に合いそうか
見学会や体験会に行った際には、事業所の広さやバリアフリーの状況など施設を確認したり、通所している人の障害の種別、性別、年齢など、事業所の雰囲気が自分に合うかどうか確認しましょう。
就労継続支援事業所の雰囲気は事業所のスタッフによって大きく変わります。スタッフの言葉遣いや通所者への接し方、職業指導員のキャリアや経験年数なども確認しましょう。
③通い続けることができるか
就労継続支援事業所は、通所型の福祉サービスで自宅から通うことが必要となります。
交通手段や距離、所要時間など、無理をせずに通うことができる就労継続支援事業所を選ぶことが大切です。
就労継続支援A型に関するよくある質問
Q. 障害者手帳がなくても利用できますか?
A. 結論から言うと、手帳がなくても利用できる場合があります。A型事業所の利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要ですが、その申請には障害者手帳以外に、自立支援医療受給者証や医師の診断書が証明書類として認められることがあるからです。手帳の有無にかかわらず、まずは市区町村の障害福祉窓口で「受給者証」の申請が可能か相談してみましょう。自分の状況に合った手続き方法を丁寧に教えてもらえます。
Q. A型事業所で働きながら失業保険は受給できますか?
A. 一般企業を退職後にA型事業所で働く場合、受給の可否は「労働時間」に左右されます。週20時間以上の勤務で雇用保険に加入する場合は、原則として失業保険を受け取ることはできません。一方、週20時間未満の勤務であれば、受給しながら働ける可能性があります。条件によって判断が異なるため、事前にハローワークや事業所へ相談し、自身の契約内容と照らし合わせて受給可能かどうかを確認しておくのが安心です。
Q. A型事業所で経験を積んだ後、一般企業へ就職することは可能ですか?
A. はい、十分に可能です。A型事業所は、将来的に一般企業での就労(一般就労)を目指すためのトレーニングの場でもあります。日々の実務を通じて仕事のスキルを習得するだけでなく、履歴書の添削や面接練習、職場実習などの就職活動支援を受けることもできます。
実際に多くの利用者が、A型事業所での実務経験を通じて自信をつけ、一般企業へ移行しています。本人の意欲や状況に合わせて、就職に向けた具体的なプランを支援員と一緒に立てていくことが可能です。
就労移行支援事業所atGP(アットジーピー)ジョブトレとは?
ゼネラルパートナーズ(以下GP)は障害者の転職・就職を総合的にサポートしています。GPでは、就労系福祉サービスのなかでも一般就労へ大きなチャンスがある就労移行支援事業所atGPジョブトレを運営しています。
数字が示すジョブトレの強み
・事務職での就職率 94.5%
・就職後の定着率 91.4%
2019年度実績ですが、事務職での採用は94.5%と、かなりの高い率となっておりatGPジョブトレが事務職に強いことがわかります。
また、障害者採用での課題である定着率は91.4%で、atGPジョブトレによる企業とのマッチングが適切であることと、就職後のフォローが充実していることが理解していただけます。
atGPジョブトレの利用者は幅広い業界で活躍しています
atGPジョブトレの就職先の業界は多岐にわたっています。
・サービス
・人材
・金融
・官公庁・公社・団体
・ソフトウェア・通信
・メーカー
・鉄道・航空・運輸
・医療・福祉・教育
・その他(商社・不動産・マスコミなど)
(2019年9月~2020年8月の就職データ)
atGPジョブトレの4つの特徴
ポイント1:障害別のコース制(うつ病、発達障害、統合失調症、聴覚障害、難病)
・障害別のプログラムで一人ひとりに合った対策をおこないます
・同じ障害と向き合う仲間とともにトレーニング!あなたの居場所がここにあります
ポイント2:事務職で活躍できるスキルが身につく
・事務職での就職を目指したスキルを習得できます
・カリキュラムの6割が職場で力を発揮できるようになるための実践的なトレーニングとなっています
ポイント3:「就職後」を意識した就職活動サポート
・初めての障害者採用でも安心の手厚いサポートをします
・福祉はもちろんさまざまな業界出身のスタッフが即戦力になるための実践的なアドバイスをします
ポイント4:一人ひとりと向き合う満足度の高い支援
・専任のスタッフが個別面談をとおして障害理解と対処法を一緒に考えます
・最適な対処法を見つけるためスタッフ全員がチームとなってサポートします
ジョブトレの6つのサポート方針
1.ありのままの自分をさらけ出しても、安心して過ごすことができる
2.失敗大歓迎。自分にあったやり方を自ら見つける実験の場として利用できる
3.自分の人生を自らの意思や行動によって、自分の足で主体的に歩むことができる
4.利用者様同士の情報や気持ちの交換によるピアサポートが互いを支えあう力になる
5.一人ひとり違うという個別性が重視され、自分にあった支援を受けることができる
6.未来について自己決定が尊重され、選択の自由を奪われない








