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吃音があっても働ける~吃音がある方の働き方について~

更新日:2024年05月28日

吃音(きつおん)という発話障害の一種がありますが、とても身近なもので、知人や友人などで吃音がある人がいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。言い方が難しい場合、「どもり」と言えばわかると思います。それ単体では特に障害福祉サービスの対象などにはならないのですが、吃音がある本人からすれば、人とのコミュニケーションがスムーズにいかない、吃音があることで自信が持てないなどの問題があります。今回はこのように吃音がある方が働く場合、どのような問題に直面するのか、またどのような仕事を選択してやればストレスなく働けるのかなど、吃音がある方の働き方について解説していきます。是非、参考にしてください。
 

吃音の症状

吃音は話しことばが滑らかに出ない発話障害のひとつです。主に幼児期に発症する発話の流暢性の障害で、「どもり」と呼ばれることもありますが、公的な場、報道、文章などでは「どもり」という言葉は使用禁止、あるいは使わない傾向にあります。

 

2種類の吃音

吃音には2種類あり、一つは「発達性吃音」、もう一つを「獲得性吃音」といいます。

 

発達性吃音:「小児期発症流暢症」とも呼ばれ、吃音の9割は発達性吃音であるとされています。遺伝的要因が強く、脳の言語機能になんらかの障害があるために起こります。

 

獲得性吃音:神経疾患や脳の損傷などにより起こる獲得性神経原性吃音と、心的ストレスなどによって発症する獲得性心因性吃音があります。いずれにしても後天的に獲得される吃音で、青年期以降に発症するものです。

 

吃音の症状

症状は主に「連発」「伸発」「難発」の3つがあります。

連発 … 音や言葉の繰り返し

例:「ぼ、ぼ、ぼくは」

 

伸発 … 言葉をひきのばす

例:「ぼーーくは」

 

難発 … 言葉が詰まってうまく出てこない

例:「………ぼくは」

 

発達障害や精神疾患を併発するケースも

吃音は発達障害と併発することもあります。また、吃音があるために人との関わりに不安になり、不安障害やうつなどの精神疾患を二次障害として発症することもあります。

吃音のある方の仕事での悩みと対処法

仕事での悩み

吃音があると、電話や人との会話の際に苦手意識を持ちやすく、話すことにためらいがある方も多くいらっしゃいます。それまでの吃音があることで人に指摘された経験などがあれば、なおさら気になって余計に吃音が出たりします。そうなると、人と会うこと自体に消極的になってきます。

 

軽度の吃音の方は、頻繁に吃音がでなかったり、緊張したり、興奮した場面でしかないなど限定的です。自分でコントロールできれば人に気が付かれずに済みますが、いざという時に出てしまうのは不安です。そのため、軽度の方は周囲にカミングアウトをするべきかどうか悩みやすいのです。

 

対処法

吃音により困難な業務があれば、それは本人にとってストレスでしかなく、会社にとっては効率もよくありません。それを軽減するかわり、他の仕事をするなどでカバーできるよう上司に相談することから始めるとよいでしょう。

 仕事上での障害を理由とした差別や不当な取り扱いは、障害者雇用促進法により禁止されており、また、差別の禁止とともに合理的配慮という考え方が導入されているので、会社側は無理のない範囲で仕事内容や環境などについて配慮をしてくれるでしょう。

 

「うまく話せないのではないか」など不安や心配でコミュニケーションを避けてしまうようであれば、吃音や喋り方のくせについて周囲に伝えるようにします。相手に伝わっているというだけで不安は緩和され、吃音の症状が軽減する場合もあります。

 

日常的な工夫としては話すことにこだわりすぎず、「伝えること」を意識したコミュニケーションを心がけるようにします。

 

家族や友人、主治医、キャリアアドバイザーなど周囲の方に協力を依頼し、 よく話す機会のある言葉や内容(自己紹介など)を繰り返し”人前”で話すよう練習をすることで、症状が緩和できる例もあります。人前で話す練習は、他者とのコミュニケーションの訓練につながるので、気軽に話せる関係の方とたくさん話すようにしてみましょう。

 

他者とのコミュニケーションでは、自身の吃音が緩和されなくても、相手が聴き慣れることによって、吃音に違和感がなくなり、コミュニケーションが円滑になる部分もあります。人と人との関わりは相互の歩み寄りが自然と見られるものです。
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吃音のある方が受けられる支援

次に、吃音があることでなんらかの支援の対象になるのかは、気になることかと思います。

発達障害者支援法の対象の中に発達性言語障害があり、その中に発達性吃音も含まれています。そのため、障害者自立支援法のサービスである自立支援医療や、障害者手帳の取得、障害年金の受給などの対象となり得ます。ただし、障害者手帳(この場合精神障害者保健福祉手帳)や障害年金についてはその程度などによって該当しないこともあることを覚えておきましょう。

 

発達障害者が受けられる支援についてはこちらの記事をごらんください。

発達障害だとどういう支援が受けられるのか?利用できる制度やサービスをご紹介 | atGPしごとLABO

 

障害者手帳の取得によって、障害者雇用枠での就職や、就労移行支援の利用、 就労継続支援施設での福祉的就労の利用が可能になりますので、手帳の取得についても一度考えてみることもおすすめします。

障害者手帳についてはこちらの記事を是非ご参考にして下さい

障害者手帳の種類や等級とは?申請方法からメリット・デメリットまで解説 | atGPしごとLABO

吃音のある方におすすめの仕事や働き方

会社という組織で働く上では他者とのコミュニケーションは必ず必要にはなるものの、その中でもコミュニケーションが少ない仕事や、自分のペースで話せたり自由度の高い職場を選ぶことはできます。吃音がある方におすすめの仕事は例えば以下の様な職種です。

 

おすすめの仕事

 エンジニア、警備員、経理、製造業、Webライター、WebデザイナーなどのWeb系の仕事

 

いずれも、一人、または少人数で仕事をする職種です。そのうち、エンジニア、経理などは専門性の高いものですので、資格取得や学習が必要となります。

 

警備員は仕事内容によっては他の警備員と組織的に動くこともありますが、交代で持ち場に一人でいることも多い仕事です。

 

Web系の仕事は技術を学ぶ必要がありますが、職場であっても基本はパソコンに向かう仕事であり、コロナ禍以降は在宅でのフリーランスも増えています。

 

 向いていない仕事

営業系、サービス系、販売系など人との接点が多く、臨機応変の対応が必要となる仕事

 

セールスや店員などの接客業は人と関わることが主な職務内容で、コミュニケーションを避けることはできません。また、相手は人間ですので、自分に合う人だけを選ぶこともできませんし、その場、その時の臨機応変な対応が必要となり、ストレスや不安が大きくなり、吃音が出る可能性が高くなります。

 

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自分に合った仕事を探すには

障害を持つ方にとって、自分に合った仕事を探すことは、障害がない人よりも重要です。どうしても障害があることでできることが制限され、仕事や環境への適応が困難になります。

 

そんな時、自分がやりたいこと、そして自分の障害に合う仕事を探すなら障害者専門の就職・転職エージェントの利用をおすすめします。

 

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まとめ

吃音があるから人と関わるのが億劫、仕事をしたい、社会参加をしたいがうまくいく気がしないという方はたくさんおられると思います。

 

どのような障害でも言えることですが、一人で悩みを抱えても何も解決しないというのが多くの障害者の方が抱える問題でもあります。

 

障害を持ちながら仕事をする場合、まず自分の障害について深く理解することが必要なのですが、これもなかなか一人では客観的に自分の障害を理解することはできません。

 

吃音がある場合、人と密なコミュニケーションを取る必要がある仕事は不安があると思います。それでは自分はどのような仕事したくて、どのような仕事が向いているのか。そのような仕事を探すための公的な支援や機関、認可を受けた就職・転職エージェントなどの存在を知り、最大限に利用することが非常に大切なのです。

 

現在、障害者の雇用は毎年のように増加しています。吃音がある方も、一人で悩まず、これらの支援を利用し、自己実現のチャンスをつかんでいただきたいと思います。

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ライター:atGPLABO編集部(監修:戸田重央)

障害者専門の人材紹介として15年以上の経験とノウハウを活かし、障害者の雇用、就労をテーマとした情報発信活動を推進しています。 【監修者:戸田 重央プロフィール】 株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所所長。 企業の障害者雇用コンサルタント業務に携わった後、2015年より聴覚障害専門の就労移行支援事業所「いそひと」を開所、初代施設長に。 2018年より障がい者総合研究所所長に就任。新しい障害者雇用・就労の在り方について実践的な研究や情報発信に努めている。 その知見が認められ、国会の参考人招致、新聞へのコメント、最近ではNHKでオリパラ調査で取材を受ける。 聴覚障害関連で雑誌への寄稿、講演会への登壇も多数。

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